第10話 縺セ縺倥〒繧?∋縺
「邪魔はなくなったようだな」
ハイエルフはポツリと呟いた。
「おっ、翻訳のタイムラグがなくなったみたいだな。さっきまでの奴はカエルの歌を合唱する子供のようだったが」
それまでは、エルフの発声と訳された単語が輪唱のように重なって聞こえていたのに、今しがた奴が話したものは打って変わってそれがなくなっていたのだ。
「君の言語野と僕の”同期”が完了したようなのだ。僕が蓄えた知識の中に、君がエルフと呼ぶ種族のmother tongueも存在していたからね。山田君が希望すれば、彼らの言語で君から彼へcalling callingすることも可能だよ?」
「それは本当か?…というより、お前さっきから話の中に英語が交じるな。まるでムゥ大滋賀みたいだ」
俺が思い出した、一昔前に流行ったタレント”ムゥ大滋賀”はやたらと英語を交えたネタを得意としていた。無論”ぷわふも”がそれを意識していることはないハズなのだが…。
「ムゥ大滋賀、そのメラヒポのことは全く知らないけど、僕の話の中に君の世界の言語が複数交じっているということは初めてのぷわふmodeで意識混濁がhappenしている可能性がhigh…君と僕との融合the first time…ahh. かなりdangerなsituation、君と僕とでkeep emotion…」
「つまり、このまま戦闘を続けるのは困難。早々に決着をつける必要があるわけだな?」
「
これは不味い…俺はこれまで20式やAR-15、LAMなど様々なものを使用してきた。しかしその中でも、このぷわふもほど信頼性の低いものは初めてだ。(もっともコイツを己の武器とみなすなら、の話ではあるが)
とはいえ、ここを切り抜けるにはコイツに頼るほかない。加えて体の主導権を一時的かもしれないが俺に明け渡してくれるらしい。これに乗らない手はないだろう。
「”チェンジ”だ…ぷわふも」
「sáng lập《シャンラップ》(了解)」
ぷわふもが権限の委譲を開始したのだろう。頭のてっぺんから指先まで、果ては血管を流れる血漿にいたるまで俺の感覚が自らの身体を支配していく。
「何をしている!メラヒポの戦士よ…もっと牙を俺に見せてみろォッ!!」
ハイエルフが叫びをあげる。
「言われなくても、そのつもりだ…」
俺はそう応えるとゆっくりと、爪が掌に食い込み指の色が変わるほど拳を握った。
※この時点で集落に生息していたエルフは216体の内ハイエルフを含め12体まで数を減らしている(現在は一般エルフ戦士が退避してので、集落にはハイエルフと山田&”ぷわふも”しかいない)
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