第137話 シャツ・取り引き

 あなたに怨みはないけれど、これが取り引きなの。

 爽やかな顔の裏にどんな素顔を隠してるの? それで何人の女性を泣かせてきたの?

 まあいいわ。あなたの過去に興味はない。

 背中に刺さったナイフを抜くと、彼の白いシャツが真っ赤に染められる。

 私は一人、何事もなかったように部屋を後にした。

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