第125話 夕焼け・暁

 小学生囲碁大会で準優勝だった。

 優勝の暁には院生に挑戦するはずだったのに。悔しさに家に帰らず、一人で泣いていた。いつの間にか街は夕闇に包まれていた。

 駅の改札を抜けると、院生の兄さんが待っている。

「大丈夫。泣けるキミはまだまだ強くなるよ」

 兄さんは僕の頭をくしゃっとなでた。

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