第068話 恥ずかしいことを言わないでよ

 子供というのは遠慮がない。無邪気な顔をした悪魔だ。

 憧れの先輩に「お姉ちゃんね、先輩のことが大好きなんだって」ときた。

「は、恥ずかしいこと言わないでよっ!」

 ストレートすぎて誤魔化せず、私は走って逃げた。

 ふええ。明日、どんな顔して部活に行けばいいんだろ?

 弟のバカっ!

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