第4章 少年期 ~リスター帝国学校 1年生 新入生闘技大会編~

第66話 出発

----------まえがき----------


この章から日付をいれます。

またこの章からハーレム展開となります。

もしもハーレムが苦手という方はご注意ください。


----------まえがき----------



  2029年11月30日


 アイクがリスター連合国へ旅立ってから3年の月日が経った。


 その間俺たちはアルメリア迷宮に潜ったり、新たにアルメリアの街を興したりした。


 アルメリアの街を興すというのは、俺たちブライアント家の本邸をアルメリアに作りアルメリアを本拠地にした。



 蒼の牙、赤き翼、黒い三狼星の3パーティの全員が単独でC級冒険者となっている。


 しかしその3パーティはBランクパーティへの昇進を申し出なかった。


 実力的にはBランクパーティになってもおかしくないのだがBランクパーティになると国からのクエストに強制参加しないといけない可能性があるからだ。


 そして俺たちはアルメリア迷宮3層の安全地帯セーフティゾーンでレベルを上げていたのでこの3年でレベルが上がっていた。


 1層では宝箱が出なかったが、2層はそれなりに出て、3層ではかなり出たのでブライアント家はかなり潤った。


 残念なことに俺が装備できるようなものは出てこなかったが……



 その潤ったお金をアルメリアの街興しに使った。


 ブライアント家だけで独占するわけではなく、領民たちの為に使っているとその噂が国内中を駆け巡り、人口が爆発的に増えた。


 さて気になる俺たちのステータスはというと



【名前】マルス・ブライアント

【称号】雷神/風王/ゴブリン虐殺者

【身分】人族・ブライアント伯爵家次男

【状態】良好

【年齢】9歳

【レベル】20

【HP】52/52

【MP】7481/7481

【筋力】49

【敏捷】52

【魔力】69

【器用】51

【耐久】47

【運】30


【固有能力】天賦(LvMAX)

【固有能力】天眼(Lv9)

【固有能力】雷魔法(Lv6/S)

【特殊能力】剣術(Lv8/A)

【特殊能力】火魔法(Lv3/E)

【特殊能力】水魔法(Lv2/G)

【特殊能力】土魔法(Lv3/E)

【特殊能力】風魔法(Lv9/A)

【特殊能力】神聖魔法(Lv5/B)


【装備】火精霊の剣サラマンダーソード

【装備】偽装の腕輪



 まず俺は劇的にステータスが跳ねあがった。


 もう完全にB級冒険者だろう。


 またスキルも天眼がレベル9、剣術がレベル8、雷魔法がレベル6、火魔法がレベル3、水魔法がレベル2、土魔法がレベル3に上がった。


 特筆すべきは何と言っても剣術の才能がAになっていることだ。


 地味に火魔法と土魔法も才能がEに上がっている。



 あと装備だが、アイクの火精霊の剣サラマンダーソードをそのまま譲り受けており、その代わり風の短剣はエリーに渡してしまった。


 次はクラリスだ。



【名前】クラリス・ランパード

【称号】聖女

【身分】人族・ランパード子爵家長女

【状態】良好

【年齢】9歳

【レベル】25

【HP】51/51

【MP】1198/1198

【筋力】38

【敏捷】38

【魔力】42

【器用】42

【耐久】36

【運】20


【固有能力】結界魔法(Lv4/A)

【特殊能力】剣術(Lv5/C)

【特殊能力】弓術Lv7/B)

【特殊能力】水魔法(Lv2/F)

【特殊能力】神聖魔法(Lv6/A)


【装備】ディフェンダー

【装備】魔法の弓マジックアロー

【装備】聖女の法衣セイントローブ

【装備】神秘の足輪ミステリアスアンクレット

【装備】偽装の腕輪


 クラリスはようやく水魔法を覚えることが出来た。


 これでリスター帝国学校に魔法使いとして行ける。


 固有能力は鑑定で見えないとして、神聖魔法は偽装の腕輪で隠す必要があるから、3年前に4大魔法のどれかを必ず覚えろとジークに言われてからずっと練習していたから苦労が実って良かった。



 そしてランパード家となっているのにも注目だ。

 男爵から陞爵していたのだ。


 そして最後にエリーだ。


 このステータスの上がり方は驚いた。



【名前】エリー・レオ

【称号】-

【身分】獣人族(獅子族)・レオ準女爵家当主

【状態】良好

【年齢】9歳

【レベル】20

【HP】62/62

【MP】30/30

【筋力】42

【敏捷】52

【魔力】10

【器用】11

【耐久】35

【運】10

【固有能力】音魔法(Lv1/C)

【特殊能力】体術(Lv6/B)

【特殊能力】短剣術(Lv4/C)

【特殊能力】風魔法(Lv1/G)


【装備】ミスリル銀の短剣

【装備】風の短剣シルフダガー

【装備】風のマント

【装備】風のブーツ


 獣人は筋力、敏捷、耐久が人族よりも高い。


 そうは聞いていたのだが、3年間でここまで強くなるとは……


 このままレベルが上がってステータスも上がると確実にバーンズよりも強くなる……



 ジークはエリーを準女爵にした。


 これは亡きバーンズへの配慮でもあるが、エリーの今後を考えてだ。


 エリーは俺とクラリスと共にリスター帝国学校の試験を受ける。


 俺とクラリスが貴族の子供なので、エリーも貴族か貴族の子供の方がいいらしい。


 バーンズが死んでしまったのでジークはエリーを1代限りの準女爵にしたのだ。まぁ準男爵や準女爵は貴族ではないんだけど平民よりはいいだろう。



 また獣人になったことで、短剣術の才能が開花したようだ。


 そして風の短剣シルフダガーに一生懸命付与エンチャントしていたら風魔法が使えるようになっていた。



 風のマントと風のブーツはアルメリア迷宮の宝箱から出たものだ。


 正直俺が装備しようと思ったのだが、エリーは女の子だからなのか耐久値が筋力、敏捷に比べて低いのでエリーに装備してもらう事にした。


 ちなみにこんな感じの性能だ。風のブーツの空中を歩くというのがぶっ壊れ。


【名前】風のマント

【防御】10

【特殊】敏捷+1

【価値】C

【詳細】体が軽くなるマント。敏捷が上がる。


【名前】風のブーツ

【特殊】敏捷+1

【価値】B-

【詳細】魔力を込めると空中を蹴って空中を歩くことが出来る。


 そしてそして音魔法なのだがこれはかなり使える。


 これもそのうち使う時にでも説明しよう。



 そして俺たちの関係性も変わった。


 正式にクラリスを俺の婚約者とし、クラリスと結婚後、エリーを側室として迎えるという事になった。


 クラリスとエリーの件はランパード家に既に伝えており、了承をもらっている。



 ちなみにこれを言い出したのはジークだ。マリアは最初反対をしていたらしいが、クラリスとエリーの説得にあい、本人たちが良いのであればという事になった。


 マリアはクラリスとエリーに「ごめんね。マルスは女の子が好きみたいで」と謝っていた。


 それは違う……とは言わないがなんか納得がいかない。



 しかしクラリスとエリーもこの3年で大分変わった。


 まず2人ともおっぱいが少し膨らんできた。


 どうやら俺たち3人はこの世界の中でも発育がいい方らしい。



 俺は9歳にして身長が150cmもある。


 クラリスは135cmでエリーは140cmくらいだ。



 そうなってくると困るのがエリーの俺へのスキンシップだ。


 現在俺たち3人は週に1度3人で寝ることにしている。


 毎日エリーが一緒に寝ようとするのでクラリスが考えた対策だ。


 ちなみにエリーはただ一緒に居るだけ、ただ一緒に寝るだけで他意はないらしい。


 それを悟ったクラリスがこの提案をしたのだ。



 しかしエリーにべったりくっつかれると、当たるので悶々として寝られなくなる。


 体は子供でも頭はエロおや……じゃなくて大人なのだ。



 そして今日は3人で一緒に寝る日。明日12月1日はリスター帝国学校の試験を受けにアルメリアを出発する日なのだ。


 ちなみにエリーもリスター帝国学校の試験を受けに行く。


「いよいよ明日ね。そして1月になると私たちも10歳になるのね」


 俺とクラリスの誕生日は一緒の1月1日だ。


「そうだな。俺もこっちに来て10年だけど合計で30年も生きている。日本に居たら今頃子供とかいるのかなぁ」


「マルスは子供欲しい?」


 クラリスが俺に向かってそう聞いてくる。


 あ、変なこと口走ったなと少し後悔した。ちなみにエリーは俺の左腕に巻き付いてもう寝ている。


「あぁ。欲しい」


 俺はクラリスの方を向いて答えるとクラリスが俺にキスをしてきて


「もう少し待ってね」


 と言った。いや可愛すぎる……けど待つも何も俺もまだ機能が備わっていないわけで……


 クラリスはエリーと同じように俺の右腕に絡みつきながら「おやすみ」と言って寝た。



 2029年12月1日


 俺たち3人はブライアントの家族皆に見送られながらアルメリアの街を出発した。


 一気に3人もいなくなると思うとジークとマリアも涙を流している。


 ジークとマリアからすればもうクラリスもエリーも娘なのだ。



 リーナもクラリスに随分懐いていたから泣いている。アイクの時は泣いていなかったのに……


 まぁ当時リーナは3歳でまだ良く分かっていなかったからな。うん。そう言う事にしておこう。



 また今回俺たち3人の護衛に蒼の牙のメンバーが付くことになった。


 俺たちの方が強いのだが、悪者から見れば少しいい格好をした子供が3人いると悪いことを企み、もしかしたら大事になってしまうかもしれないからね。



 俺たちのリスター帝国学校への道はとてもすんなり行った。


 俺は雷魔法が上達したおかげで索敵能力が格段に上がっている。


 人間だけではなく、魔物も必ず電気を微弱ながら発している。


 つまり風魔法で風を流してその風で電気を感じていくという事だ。



 12月1日にアルメリアの街を出た俺たちは到着予定の12月25日よりも5日も早くリスター帝国学校のあるリーガン公爵領の領都である学術都市リーガンにたどり着いた。

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