第60話 アント掃討作戦3
慣れてきたのか蟻たちを相手に大分余裕が生まれてきた。
1時間も戦闘を続けているのに、まだみんな疲れている様子がない。
そしてみんなのレベルが上がっている。
【名前】アイク・ブライアント
【称号】-
【身分】人族・ブライアント子爵家嫡男
【状態】良好
【年齢】9歳
【レベル】19
【HP】56/56
【MP】682/925
【筋力】40
【敏捷】37
【魔力】23
【器用】24
【耐久】34
【運】10
【特殊能力】剣術(Lv4/C)
【特殊能力】槍術(Lv7/B)
【特殊能力】火魔法(Lv5/C)
【装備】
【装備】
【装備】
【装備】
【装備】偽装の腕輪
アイクはレベルが19に上がっており、火魔法のレベルも5になっていた。
そして一番強くなったのはクラリスだ。
【名前】クラリス・ランパード
【称号】-
【身分】人族・ランパード男爵家長女
【状態】良好
【年齢】6歳
【レベル】20
【HP】40/40
【MP】318/318
【筋力】28
【敏捷】28
【魔力】29
【器用】30
【耐久】26
【運】20
【固有能力】結界魔法(Lv2/A)
【特殊能力】剣術(Lv5/C)
【特殊能力】弓術(Lv6/B)
【特殊能力】神聖魔法(Lv4/A)
【装備】ディフェンダー
【装備】ミスリル銀の短剣
【装備】
【装備】
【装備】
【装備】偽装の腕輪
ずっと弓ばかり使っていたせいか器用さが相当上がっている。
そして今回は
蒼の牙、赤き翼、黒い三狼星の3人に加えてジークとマリアもレベルが上がっている。
ジークやマリアのような魔術師たちにとってこのパワーレベリングはかなりありがたいだろう。
「みんな調子はどうだ?疲れてきたか?」
ジークがみんなにそう聞くと「まだまだ大丈夫」という声しか返ってこなかった。
俺はMPが半分を切っていたので
「お父様、僕のMPが三分の一くらいになってしまいました。このままでいいですか?」
「よしでは次にマザーアントが上がってきたら、階段を塞ごう。マルスのMPが回復したらまた階段を開通させるからみんなもそのつもりで!」
階段を埋めるというのは土魔法で階段を塞ぐのだ。
残りのMP全てを注入して塞ぐのでかなり頑丈に作れる。
ジークの言葉から30分以上経ってもなかなかマザーアントが上ってくることは無かった。
もう俺のMPが1000を切ってしまったのでジークに報告をする。
「お父様!もうMP無くなってしまいます!」
「分かった。じゃあもう階段を塞ぐぞ!」
俺はファイアストームを、アイクはフレアを使い階段付近の蟻たちを一掃すると急いで土魔法で階段を塞ぐ。
予定よりも少しのMPしか土魔法に割けなかったが、それでもかなり頑丈に階段を塞げた。
「よし! みんな3時間休憩だ! もしものことがあるからいつでもここから脱出できる準備だけはしておいてくれ。特に黒い三狼星の3人は不測の事態の時にマルスを運んでもらう事となるからしっかりと休んでおくように! あと蒼の牙の6人はすまないが、外にいるラルフさんに今から休憩に入るという事を伝えてくれ。3時間後にまた再開するつもりだと。あとクラリスの矢の補充分も頼む」
☆☆☆
「相変わらずマルスは凄いよな!」
俺がパーティメンバーに言うと
「あぁ流石ジーク様の子供だ」
「マルスも凄いけど、アイクも安定感が増してきたわね」
そう答えたのは俺たち蒼の牙のパーティメンバーの剣士のユーグと魔術師のアンだ。
俺たち蒼の牙のパーティは今アルメリア迷宮の出口に向かっている。
ギルドマスターのラルフさんに休憩するからと伝えてくれとジーク様に言われたからだ。
アルメリア迷宮の出口に向かう際、魔物とは一切遭遇しなかった。
正確に言えば襲われなかった。全ての魔物が縛られているからだ。
「まぁあの2人は別格として、俺たちもだいぶ強くなったよな」
「あぁ3年前にイルグシアに拠点を移して正解だったな。当時レベル15付近だったが、今は全員レベル20間近だからな。もう少ししたら俺たちもアルメリア迷宮でジーク様たちと同じくらいまで潜れるかもな」
話をしながらでも俺たちはかなりの速度で迷宮の出口まで辿り着いた。
迷宮の出口ではラルフさんと冒険者たちが緊張しながら待機していた。
俺たちが外に出るとラルフさんがすぐに駆け寄ってきて
「バン、どうした?蒼の牙だけか?」
と少し不安そうに聞いてくる。
「今、マルスのMPが切れて階段を土魔法で塞いで休憩しています。3時間後にまた戦い始めるから休憩をしておいてほしいとジークさんから伝言を頼まれました」
「そうか! 順調か! よかった!」
「ええ。もう1000匹とまではいかないかしれませんが、かなり倒しましたよ。脅威度Cのやつも何体か居たのですが、アイクとマルスが2人で倒してくれて」
俺とラルフが会話をしているとカーメル辺境伯がやってきて
「ありがとうな。イルグシアからわざわざ来てもらって一番危険なことをしてもらって。こちらはカーメル領の騎士団が住民の避難を終えて街で待機をしている。なるべく迷宮内で済ましてほしいが、いつでも市街戦が出来るようにはしてある。バーンズも待機してくれているしな。戻ったらそう伝えてくれ」
辺りを見回すと冒険者の他に騎士らしき人間も何人か居た。
冒険者100人、騎士100人、奴隷の獣人にバーンズ様。これで迷宮に入っている俺たちの戦力を合わせると過剰なような気もする。
少なくとも俺はこの時まではそう思っていた。
「よし、伝言もしたし、矢の補給もしたので俺たちは迷宮に戻ります」
そう言うとラルフたちは俺たちを見送ってくれた。
他の冒険者たちが俺たちを尊敬の眼差しでみている気がする。
俺たちはアルメリア迷宮に戻り、1層への最深部へと向かった。
「なんか、俺たちを見る目が変わってきたよな」
「あぁ。ペーパー卒業して少しいい気になっていた所で痛い目にあって、他の冒険者たちに白い目で見られていた時とは大違いだ」
「そんなこともあったわね。全部ジーク様とマリア様のおかげね」
「おいおい、少しはリーダーの俺にも手柄をくれよ」
相変わらず話をしながらの移動だが、移動速度は保っている。
俺たちが1層の最深部へ戻ったのは最深部を出発してから3時間経たないくらいであった。
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