第69話 ダークエルフの処女をいただきました
「私は、妖精の血が色濃く流れる─────クォーター・ダークエルフだ」
ダ、ダークエルフですってーーーっ!?
あなたが異世界のド定番である、あの闇妖精だって言うんですか……
でも、肌の色が暗褐色じゃなくて灰色ですよね。
あぁ、ハーフどころかクォーターだから肌色も薄くなったってことなのかな。
肌だけでなく、全体を観察した僕は、エルフの有名な特徴を視認する。
「あっ、耳が微妙にとがってる……!」
「微妙は余計だ。しかし、これで分かっただろう。お前が如何に間の抜けた申し出をしたかということがな!」
「えっ? 僕は別にダークエルフでも構いませんよ。むしろ、あの闇妖精とセックスできるなんて興奮が止まりません。既に愚息もヨダレを流してます」
ベッドの上で立ち上がって今日一番の熱量を放つ肉棒を見せつけた。
「貴様、愚人どころか狂人ではないのか!?」
「あなたの姿を見て同じことが言えたらいくらでも相手をしてくれると言いましたよね? まさか、誇り高いダークエルフのあなたに二言はありませんよね?」
「くっ……殺してしまおうか」
ちょっと違うでしょそれ!
お約束の台詞と意味が完全に逆になってますって。
「当てが外れたからといって、それは酷いじゃないですかぁ」
「どこまで愚かで無知なのか………お前の望み通りにすれば、お前は死んでしまうと言っておるのだ。ダークエルフの女と交わった人間は魔力を吸い付くされて死ぬ。そんな常識も知らんとは、一体どんな辺境の未開の地から来たのだ」
へぇ、この異世界ではそういう設定になってるんですか。
だけど、もともと魔力なんて無い地球人の僕には関係ないですね。
という訳で、ここは押しの一手です。
「あなたのような美女を抱いて死ぬなら竿師として本望です!」
ベッドから下りた僕は、仰角45℃で反り返る愚息から透明な糸を垂らしたまま闇エルフに近づくと、有無を言わせぬままギュッと抱き締めしました。
当然、アツアツの肉棒が半裸の女体に押し付けられます。
「貴様、死ぬのが恐ろしくないのか………私が……気持ち悪くないのか?」
ははーん、これは後の質問の方が本命ですね。
きっとこれまで、灰色の肌のせいでさんざん嫌な思いをしてきたのでしょう。
でもね、現代日本人のファンタジー力を舐めないでもらいたい!
肌の色が青かろうと緑だろうとピンクだろうと平気なんですよ。
アニメや映画でさんざん見尽くして、燃えたり萌えたりしてるんですよ。
だから、あなたの灰色の肌なんてむしろご褒美なんですよ。
「気持ち悪いどころか最高に燃えます!」
まだ何か言いたげな闇エルフの唇を優しく塞いでベロチューをかまします。
明らかにファーストキスだと分かる反応に僕の愚息がビクンと震えました。
1分ほど青白い舌を責めあげると陰護衛の体からフッと力が抜ける。
すかさず、抱きかかえてベッドに運びセシルの横に寝かせました。
「本当に死んでも知らんぞ………」
殺意がうっすらとこもっていた赤い瞳が、今は目力を失い女の欲望に妖しく光っていた。大丈夫ですよ。ちゃんと期待に応えて女にしてあげますからね。
「セシル様とのセックスに命を懸けるつもりはありませんが、あなたとのセックスなら命を懸けても悔いはありません」
まぁ死にませんから、何とでも言えちゃいます。
初体験の前に甘い嘘を囁くのは当然のサービスってもんでしょ。
「本当にどこまで愚かなのだ。御当主様より私に命を懸けるだと……」
ふふふ、当惑しながらもどこか嬉しそうなのが透けて見えますよ。
さあ、もう言葉はいらないでしょ。
僕の愚息も我慢の限界です。そろそろ灰色のご馳走を頂きますね。
「初めて見る服なので、自分で脱いでもらえますか?」
分類的にはビキニアーマーなんですが、エマさんのとはフォルムも素材もまるで違うので素直にお願いしました。
それに、処女が自分で裸になる姿を見たかったというのもあります。でへへ。
闇エルフが服を脱ぐ姿を堪能した僕は、辛抱溜まらず襲い掛かかったのでした。
「おい、まだ生きているか? 好き放題しておいて勝手に死ぬことは許さんぞ」
30分ほど前、闇エルフの処女穴を貫いてみると、そこは沼でした。
底なし沼のようにズブズブと肉棒が勝手に引き摺り込まれていくのです。
初めての恐ろしい体験に戦慄が走りましたが、ことセックスでは負ける訳にはいきません。強引に肉棒を引き戻すと僕のペースでピストンを開始しました。
挿入前に前戯で3回絶頂させたので肉壺はトロトロです。
破瓜の痛みは最初の一瞬だけだったようで、灰色の美女は押し寄せる快感で脳が蕩けそうになりながらも、必死で喘ぎ声をこらえていました。
隣で失神している主人のセシルがいつ起きるかとヒヤヒヤなのでしょう。
そんなハラハラドキドキの中で陰護衛の絶頂に合わせて発射オーライ。
────ドビューーー!ビュルルルビュルッビュル
それと同じ瞬間でしたよ。闇エルフのエナジードレインが発動したのは。
僕の体から魔力が吸い取られて行くのが感覚で分かりました。
正確には、僕の玉袋の子種からですが。
魔力切れになった僕は、この異世界の厳しい夜の寒さに震えます。
それに、これまでの疲労が一気に襲い掛かってきました。
しかし、それでもまだ愚息が萎えてくれません。
5回目の射精が、最後の1発がまだなんです。
だから、あとは闇エルフにお任せしました。
仰向けに寝た僕の愚息に跨らせて自分で腰を振ってもらったのです。
セシルのような爆乳ではないけど、十分に巨乳のパイオツが弾むのを眺めながら陰護衛がイクのと同時に僕も果てさせて頂きました。
男爵家の女領主を肉棒で突き倒し、さらに闇エルフの処女を貫いて何度も絶頂させた達成感と恍惚に酔った僕は、もうこのまま寝てしまいたくなりました。
そして本当にピクリとも動かなくなったところへ、叱責が飛んできたのです。
「い、生きてます……危うく凍死してしまうとろこでしたが……ハァハァ」
「本当に死なんとはな。驚きだ。これも蛮族の原始的な生命力のなせる業か」
「好き放題言ってくれますね……ハァハァ、ともかく身支度をして下さい……ハァハァ、今からセシル様を回復して目覚めさせますから……ハァハァ、僕との情事がバレたら不味いのでは……ハァハァ」
焦った表情でムムっと唸った闇エルフは、急いで服を着ると文字通り闇の中に消えて行こうしましたが、思わずちょっと待ってと呼び止めました。
「最後に、名前だけ教えてくれませんか」
陰護衛の素性を聞くのはご法度かと思いましたが、せめて名前ぐらいは知っておきたかった。もしかしたら、これが最初で最後の邂逅かもしれませんし。
「………ゼリアだ」
一瞬、躊躇した灰色の美女は、真っすぐに僕の目を見て名を告げた。
「ゼリアさん、また会えますか?」
「敬称などいらん。ゼリアでいい。堅苦しい話し方もよせ」
どこか怒っていて、どこか不満そうで、どこか照れている闇エルフが尊い。
もちろん僕は、そんなツンデレさんの要望に応えてあげました。
「分かったよ、ゼリア。次はいつ会えるかな?」
「それは、お前次第だ」
その言葉と満足気な微笑を残して、ゼリアは今度こそ闇の中に消えていった。
不意に寂しさが込み上げて心をしぼませる……
おっと、今は感慨に耽っている場合じゃない。急がないと。
僕はリュックから三角フラスコを取り出し、中身のメローイエローを口に含むとベッドで失神したままのセシルの口の中へ流し込んだ。
「リカバリー」
そのままスキル回復Sを使って僕と一緒にステータスを全回復させる。
すると、男爵家の当主はすぐに目を覚ましてくれた。
「あら、私どうしたのかしら? やけに体がスッキリしてるわ」
「種付けで気絶してしまわれたので、僭越ながら手持ちの疲労回復ポーションを飲んで頂きました。ご気分は如何でしょうか」
「口の中が甘いと思ったらそういうことでしたの。そうね、気分は最高よぉ。ポーションのせいか、貴方のとんでもない子種のお陰か分からないけど」
失神する前の熱い情事を思い出したのか、セシルの目がトロンと蕩けてます。
体力も気力も回復したのをいいことに、また子種をせがまれたら困る。
サクっとお引き取り願いましょう。
「では、一刻も早く屋敷に帰られませんと。不在が長引けば、勘繰る輩が出てきます。そうなれば、今後の計画に影響が出ましょう」
「それは、貴方も覚悟を決めてくれたと思って良いのかしら」
「事ここに至っては、そうする他ありません。セシル様には可及的速やかに僕の子を孕んで頂きます。それで宜しいですね?」
「まるで私が孕むことが当然のような口ぶりね。頼もしいわぁ」
「失礼ながら、セシル様のお体に問題さえなければ必ず懐妊させてみせます。ただ、その暁には褒美を頂きたく存じます」
「当然の要求ね。良いわ、望みを言ってご覧なさい」
それなりに大きな要望を出したのですが、セシルは即決で快諾してくれました。
この男爵家当主にとっては、些細な事だったのかもしれません。
その後、第三の継承者を作るための打合せを行ってから、身支度を整えたセシルは大満足と書いてある妖艶な笑顔で別れを告げて屋敷へと帰っていった。
僕も、ベッドに逆戻りしてすぐに寝ました。
回復Sを使ったばかりなので疲れも眠気も吹き飛んでいるのですが、今日は盛沢山すぎてもう何も考えたくなかったんです。
あぁ、未来のスローライフのためとはいえ、今のハードライフが辛い。
眠くないですが、横になって目をつぶれば3分とかからず眠れる不思議。
せめて幸せな夢をと願ったのに、見たのはセシルとゼリアとの3Pでした。
やっぱり僕は、レベルアップする度に心身共に変わっていくのか……ゴクリ…
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