第54話 第一回、午後ティー争奪〇〇〇大会

「あのエロオさん…本当に私たち二人を同時に……種付けされるのですか?」


 果樹園でスリングショットの実演をした翌日、営業を始めて2時間近くが経ち、客がまばらになったエロオ雑貨店の二階のヤリ部屋で、熟女が戸惑っていた。


 昨日、果樹園で種付け依頼をしてきた作業員の中の二人なのですが、指定した日時に恥ずかしそうに来店した彼女たちは、案内された部屋で一緒に相手をするから二人とも脱いで下さいと僕に言われ、驚きに目を見開いた次第です。


「その通りです。さあ、恥ずかしがらずにすべて僕に任せて」


 そう言いながら、僕は熟練した脱ぎ技を使い秒でマッパになりました。

 スキル如意棒で15センチ砲となった愚息とこんにちはした熟女二人は、超久しぶりに見る勃起したお珍宝でスイッチが入り、黙々と服を脱ぎ始めました。


 熟女をベッドに並べて横たえると、交互にキスをしながら両手で二人の秘所を責めます。年上のアラフォーさんが先に果てたので、追い珍宝を突入させます。

 順番待ちがいるので、三度目の絶頂の時に合わせて一番搾りを注入しました。

 特濃魔力を喰らったアラフォー熟女は急性魔力中毒で気絶した模様。


 三十代半ばの未亡人さんには、待たせたお詫びに華麗な指と舌の舞で何度も果てさせてから、10年ぶりという肉棒をたっぷり味わせた後、二番と三番搾りを御馳走してあげました。やはり未亡人も急性魔力中毒で気絶した模様。


 風呂でサッパリして服を着てから、スキル回復Sで熟女二人を僕ごと全ステータス回復させて目覚めさせました。

 お疲れ様でした、ゆっくりお風呂に入って身支度を整えてからお帰り下さいと告げて、僕は先に部屋を出て階下に行きます。


 夢見心地の二人からは熱っぽいお礼を何度も言われましたが、僕も素晴らしいものをもらってますからね。早速、確認しておきますか……


「ステータスオープン」


天篠兵露於(アマシノ ヘイロオ) レベル2

体力27/27 

気力12/12 

魔力324/324 

精力3/3 

栄養21/21

SP7/9 

功績値17/18

<スキル> フラグ破壊 回復S 治癒A 如意棒

<ジョブ> 行商人 竿師 闇医者


 よっしゃーーーっ!!!

 レベルアップにリーチかかったどぉぉおおお!

 明日も果樹園の女性と種付けのアポがあるから、日本に帰る前にレベル3になれる。なれるんだ。これで8ビットのトリカさんを見なくて済む。有難い。


 いや、ちょっと待てよ。

 明日まで待つ必要はないですね。

 司祭館に行って娼婦のルビーとラヴィを抱いてくればいいんだ。

 あの二人には用事もあったことだし、丁度いい。決定。

 あと小一時間でお昼ですから、ランチの後に出向くとし────


「おおっ、やっと降りて来た! エロオさん、何とかしてくれねえかな?」


 階段を降りきる前に、野太い男の声が飛んできた。

 んんん……あなたは、お隣の隣の酒場の店主ボリスさんじゃないですか。


「そんなに慌てて一体何事ですか?」


「何事も何も、あんたの店先の人だかりに決まってるじゃないかっ」


「ベルちゃんたちがやってるトランプですか………騒音がひどいとか?」


「いやそうじゃないんだ。みんなあのゲームに夢中になっちまって、昨日から俺っちの酒場には客が寄り付かなくなっちまったんだよぉ……!」


 あーっ、それは盲点でした。


 昨日、あまりにも受けが良くて大盛況だったから、今日は朝からテーブルの数を3台に増やして店頭で遊んでもらってたんでしたよ。

 まさか、それでこんなご近所トラブルになるとは。

 ちょっと、浅はかでしたね。

 ただ、僕もブラック会社でトラブル処理をやらされてきましたからね……


 この程度の問題、昼飯前で片を付けてあげますよ!


「状況は理解できました。ただちに解決してみせましょう」


「お、おぅ……そりゃありがてーが、一体どうするつもりでえ?」


「ふふふ、ゲームにはゲームで対抗するんですよ」


 階段を駆け上がって二階の倉庫からとあるブツを取って来た僕は、キャシーに屋敷までのお使いを頼み、店番をマルゴとザックに託して外に出る。

 30人以上いる村民たちはトランプに夢中で誰も僕に気づかない。

 確かにこの熱中ぶりは異常ですね。

 きっと、これまでろくな娯楽が無かった反動でしょう。


「皆さ~ん注目して下さい! とても白熱する新しいゲームをやりまーす」


 パンパンパンと手を鳴らしてから声を張り上げてみました。

 それでやっとトランプの手を止めて注目する村民たち。

 しかし、楽しい遊びに水を差された彼らの視線は冷たい。

 

「これから、ボリスさんの酒場でゲーム大会を開催します! 領民なら誰でも参加できますよ。勝者にはなんと、ワイン壺2つ分の紅茶が贈呈されます!」


 ざわ・・・ざわわ・・・ざわざわざわっ・・・・ざわっざわわっ!


「こ、紅茶だってーーー!?」

「あんなお貴族様や上級市民が飲む物をくれるってのかい……!?」

「あたしは生まれてこのかた一度も飲んだこと無いよ」

「ワシだって飲んだことないわい!」

「私は参加するよ。村の住民なら誰でも良いんだよね?」

「俺も!俺も参加するぞ!」

「お母さん、わたしも出ていいでしょー」


 よーしよしよしっ。

 紅茶という高貴なエサにまんまと喰い付いてくれました。

 あとはこのまま狩場へ誘導して行きましょう。


「さあ、すぐに始めますから、ボリスさんの店に移動して下さい! 3分後には参加者の募集を終了します。遅れた人は参加できませんよ!」


 村民の返事を待たずに、僕は荷物を持って酒場へと歩き出します。

 2秒ほど遅れて、ガタガタと椅子から立ち上がる音がたくさん聞こえてくる。

 そして、ザッザッザっという多くの足音が続きました。

 よしよしよーしっ。計算通りですね。ふふふふ……



「第一回、午後ティー争奪ダーツ大会ぃぃぃいいいい!!!」


 僕のテンションと紅茶という賞品に乗せられた村民たちから、大きな拍手とやんややんやの歓声が上がりました。

 暇を持て余した初老の方たちが多いですが、なかなか元気に滾ってますよ。


「では早速、トーナメント1回戦を行います。ベルちゃん宜しく!」


「あいよ!(ゴソゴソ)パン屋のビクトル!(ゴソゴソ)果樹園のマノン!」


 小さなメモ帳を一枚ずつ破って参加者に名前を書いてもらい、畳んでからビニール袋に入れたものをベルちゃんが二枚引いて名前を読み上げた。

 先に名前を呼ばれたビクトルが、ピンポン球にマジックテープが十字に巻いてあるような青いボールを手に取り、ガムテープのライン手前に立つ。


 慎重に狙いを定めて放たれたボールが緩い弧を描いて飛んで行く。

 的は壁の釘に下げれらた直径70センチもある布製のダーツボード。

 時計と同じように円周が12分割された線と、半径が2分割された線があり中心円があるので、25個にエリア分けされている。


 200の文字がドーンと居座る中心円がもちろん最高得点だ。


 そこに向かって投げられたボールは右下の内円にそれ、さらにずれて外円の10と印刷されたエリアでマジックテープによりピタリと張り付いた。


「ビクトル1投目は10点! 惜しくも10点です!」


 悔しそうに唸るビクトルに周囲の参加者たちから嘲笑や応援の声が飛ぶ。

 その喧騒のなか、計算係を務めるミュウちゃんが大学ノートに10点と書き込んでいた。ホントいつも面倒なことを任せちゃって悪いですね。

 あとでご褒美をあげるから楽しみにしてておくれ。


 こんな感じで盛り上がって始まった『第一回 午後ティー争奪ダーツ大会』は1回戦を終えた後、お昼休憩を挟んで二回戦、三回戦、準決、決勝とどんどん熱気を増しながら進んで行き、最後は果樹園で働く30代半ばの未亡人が参加者32人の頂点に立って優勝し、見事に午後ティーをゲットしたのでした。

 そう、午前中にエロオ雑貨店二階のヤリ部屋で中出しした女性でした……


 賞品授与で午後ティーを渡す時に、そっと手を触れられ潤んだ熱い目でネットリと見つめられたのは秘密です。



「エロオさん、あんたホントにやり手商人だな。お陰で助かったぜ!」


 ダーツ大会が終わったボリスの酒場では、未だ熱気冷めやらぬというムードで参加者たちが感想戦をやってたり、ボールを的に投げて練習したりしていた。

 それだけ興奮すれば喉も乾くってもんで、皆さんお酒やつまみを注文しますから、ボリスもウハウハになってます。


「いやいや、大したことはしてませんよ」


「なーに謙遜してやがんでえ。あのマジックダーツってのを今後も毎週の定例大会にして、店に客を入れ続けるとか策士にもほどがあるってもんだろ!」


「策士なんて、僕はただの行商人ですよ」


「ふぅ、これだよ。まったくあんたって奴は……」


「ふふふ、領民たちが楽しんでくれてるなら、僕はそれだけで良いんですよ」


「おう、じゃあ世話をかけるがこれからもよろしくな」


「はい、賞品や備品は無償で手配します。でも、今後はこの店の人だけでダーツ大会を進行できるようになって下さい。僕たちはそうそう来れませんから」


「ああ、今も母ちゃんや娘がアラビャー数字やら電卓ってのをミュウに教わってらーな。飲み込みは悪くねーからすぐに覚えてくれると思うぜ」


「ボリスさんもアラビア数字だけは絶対に覚えたほうが良いですよ」


「そりゃまたどーしてでい?」


「僕が開催するイベントに参加できないからですよ。勝者には紅茶よりも高価な豪華賞品が与えられますからね」


「紅茶以上の豪華賞品って………おいおい、そりゃ参加するっきゃねーだろ。よーし、俺もいっちょアラビャー数字ってのを教えてもらってくらー」


 あららら、仕事ほっぽり出してミュウちゃんの所に行っちゃいましたよ。

 仕事を放り出すといえば、僕も一緒でしたね。店に戻りましょう。

 ミュウちゃんは先生役として残すとして、ベルちゃんは………あぁ……

 みんなとマジックダーツに夢中になってますね。うん、知ってた。

 という訳で、僕はひとり寂しくエロオ雑貨店に戻ったのでした。




「ただいま。マルゴさん、店を任せっきりにしてすいませんでした。何か問題はありませんでしたか?」

 

 ボリスの酒場から徒歩10秒の場所にある我が城の留守を預かってもらっていた妊婦メイドは、男を蕩けさせる笑顔を見せてから僕を労わってくれます。


「大丈夫ですよ。エロオさんこそボリスさんの対応、お疲れ様でした」


 あぁ、まだ22歳だというのに、この聖母のような包容力と安心感。

 今すぐそのロケットオッパイに顔を埋めて甘えまくりたい!

 そんな僕の熱い視線を優しく受け止めるウルトラマリンブルーの瞳に吸い込まれそうな錯覚に陥りながら、しばらく見つめ合っていました。


 カタン、とマルゴがいるカウンターの奥から音が聞こえてくる。

 うわ、キャシーが寂しそうな顔で棚の整理してるっ。

 影が薄くてまったく気付かんかった……これはいけませんね。


「マルゴさん、キャシーと18分ほど二階で仕事してきます」


 それだけで全てを察した店員4号は、ごゆっくりと言ってくれる。

 ちなみに、なんで中途半端な18分なのかというと、この世界の1時間は36分なので、18分が地球の30分的な意味で使われるのです。


 ともかく、僕はカウンターの中に入って爆乳フィアンセの手を取ると、何も言わずに階段を上がって二階のヤリ部屋へ連れ込みました。

 秒でマッパになった後、今日はベッドに仰向けに横たわってみました。

 キャシーは数秒モジモジしていましたが、おずおずとベッドに上がると僕の股間の前でうずくまるようにして手コキを始めます。


 スキル如意棒で大きさだけでなく熱量までアップしている愚息を握った瞬間に、地味メガネちゃんのスイッチが入りました。

 ベテラン風俗嬢のようなテクであっという間に白いマグマを噴出させます。


 二発目からはいつものフェラに移るのですが、ここで僕が動きました。


 強引に爆乳JKの下に潜り込んでシックスナインの形に持ち込みます。

 魔力の塊のような濁液を顔中に塗り込み白化粧をしたキャシーは、魔力酔いで大胆かつ淫乱になっていました。

 僕のクンニに抵抗することなく、ただただ愚息をしゃぶり尽くすことに集中し、潮を吹いて何度も果てながら、残っている僕の子種を吸い尽くすのでした。




「廃村待ったなしの村に降臨した救世主エロオ様キターーーッ♬♬」


 夕暮れ前の定刻にエロオ雑貨店を閉めて屋敷のメンバーと帰宅していたのですが、村のど真ん中にある教会に来たところで、僕だけ別れました。

 付属の司祭館にいる娼婦のルビーとラヴィに会うためです。

 相変わらず綺麗にされている司祭館の中を歩き階段で二階上がると、相変わらず服を着ないでエロい下着だけの二人に遭遇しました。


「エロオ~、1ヵ月近く放置プレーとかやってくれるじゃねーかぁ」


 あぁ、もうそんなになるのか。

 その間が人生波乱万丈すぎてすっかり浦島太郎でしたよ。


「待たせて申し訳ない。その代わり今日は、二人一緒に相手して三ツ星竿師の絶頂フルコースを御馳走するから許してよ」


「おおっ、なに言ってるのかイミフだけど、とにかくスゴイ自信だわ~♪」


「お前の性獣伝説は聞いてるぞ~、行き遅れの年増メイドを数日で孕ませるわ、野人のエマとエリーの母娘を喰っちまうわで大暴れしてるそうじゃねーか!」


「まぁ、僕の話は置いといて、実は今日は君たちに良い話を持ってきたんだ」


「マジで? 気配りできる性獣とかエロオ~、お前さらに進化してンじゃーん」

「うぇ~い、エロオ様マジ救世主~♬」


 墓守ギャルの二人は景気の良い話が続いてご満悦の極みです。


 でも、続く僕の言葉でその笑顔もピキッとエロい体ごと固まりました……



「君たちには、この司祭館から出ていってもらうよ(ニッコリ)」

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