第4話

「パパ!ママ!」

 

 僕とアレナに両手を繋がっているアリエス。


「なんで来たの?ちゃんとお利口さんに待って。って言ったよね?」


 笑顔を浮かべているアリエスと視線を合わせて、端的に告げる。


「……ぅ。だって、寂しかったんだもん」

 

「だってじゃないの。パパとママもやらなきゃいけないことあるの。アリエスは悪い子なの?」


「アリエスは笑い子じゃないもん!」


「じゃあ、ちゃんと良い子にお留守番出来る?」


「うん!出来るもん!」

 

 アリエスは僕の言葉に元気よく頷く。


「そうだね。アリエスは偉いね」

 

 僕は元気に頷いたアリエスの頭を優しく撫でる。

 

「……でも、今日は一緒に帰ろうか」


「ほんと!?」


「……え?」


 僕の言葉に瞳を輝かせるアリエスとそれに固まるアレナ。


「今日だけだからね?次来ても絶対に一緒に居てあげないからね?明日からはちゃんとお留守番しているんだよ」


「うん!わかった!」

 

 アリエスは元気よく頷き、100点満点の笑顔を浮かべる。


「ちょ、ちょっと……」

 

 僕は自分の発言に驚いているアレナの方に顔を近づけ、アリエスに聞こえないような声で囁く。


「……このまま放置ってわけにもいかないだろ。……それに、こいつはどうやってここにまで来たんだ?5才児があそこから来れる場所ではないだろ」


「あっ……」


 僕の言葉を聞いてようやくアレナは気づいたのか、焦ったような表情を浮かべる。


「やっぱり何もわかっていない状態のまま放置するのは危険だ。とりあえず今日は一緒にいた方が良いかと思って」


「そうやな。……その方がええかも分からへんね」


 僕の言葉にアレナは頷く。 

 思ったよりもちゃんと改良されているかも……この子。


「じゃあ……ちょっと、先生に話してくるわ」


 僕は教室の方に体を向け、足を踏み出す。


「ガイア先生!ちょっと色々あって早退します!」


「はっ!?ちょっ……というか、何なんだ?あの子どもは!?」

 

 教室に入り、告げた僕の言葉を聞いてガイア先生の表情が驚愕に染まる。

 

「説明はレミア!任せたよ」


「俺ッ!?!?そもそも俺はクラスちがっ」


「王族権限です。説明しなさい」


「……はい」 


 なんか大変そうなレミアを置いて僕は二人が待っている場所まで向かった。


「……え?報告ってあれだけなん?」


 

 あとがき

 子どもってどんな感じだ……?小さな子どもを書くには僕の人生経験値があまりも低すぎる……ッ!

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