第29話
「カチコミじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!」
僕はテンション高く喋りながら僕は子羊の体内を暴れ回る。
あれだけ腐敗臭のしていた内蔵のはみ出る場所とは違い、中は女の子のような甘い匂いがしていた。
血でぐちょぐちょになりながらも、血肉を削いで抉り、進んでいく。
気分はもぐらさんである。
「……良し」
そして、僕の刀が弾き返されるほどの弾力を持った物にぶつかる。
その弾力を持ったものの先には、これまでとは比べ物にならないほどの魔力を感じる。
「よっこいしょ」
僕は周りを刀で抉ってから、刀を異空間収納へと仕舞う。
そして、その次に僕は異空間収納から破城鎚を取り出す。
「ラァッ!!!」
本来ながら複数人で使う破城鎚を僕は一人で扱い、弾力を持ったものへと突撃をしかけた。
ブチッ
何かを貫く音がその場に響く。
破城槌が小さな穴をそれに開けたのだ。
ピュー
小さな穴から
そして、水かき混ざる音、流れる音が聞こえてくる。
「……ッ」
僕は慌てて弾力のあるものを仕舞う。
弾力のあるもの。
それにあいた小さな穴から流れてくる水の量はどんどん多くなり、そして。
とうとう弾力のあるものが弾けて水が濁流のように押し寄せてくる。
「……ん」
氾濫した川の如く流れ込んでくる大量の水によって僕は流され、その体を奥へ奥へと追いやられ……浮遊感が僕を襲った。
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