第10話
「マキナぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああ!!!」
大きな声をあげ、おっぱいをぶるんぶるん揺らしながら僕の方へと近づいてくるレーニャ。
未だにブラジャーが開発されていないこの世界のおっぱいは自由だ。
どこかの巨人がいる世界で自由を望んでいた男の子とは違い、自由を手に入れている。
「やっほー。ひさしぶりぃ」
僕はそんなレーニャに笑顔を見せて、手をふる。
「バカァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
そんな僕に返ってきたのはレーニャのパンチだった。
「え?何?」
レーニャ、全力のパンチを喰らっても別になんともない僕は首を傾げる。
「なんで私に何も言わないで行くのさッ!ひどいよぉ!!!」
レーニャは頬を膨らませて僕をポコポコと殴ってくる。
「あぁ……ごめん」
そうか。
そういえばレーニャが泣いて、出発のに苦心すると思った僕はレーニャに何も言わずにドロンしたんだったけ。
「もう!ひどいよ!ひどい!私泣いちゃうんだから!」
「……とりあえずちょっと待って。今、畑仕事しているところだから」
「いや、良いよ。後は私がやるから。もう既に十分休ませて貰ったしねぇ。若者の逢瀬の邪魔をしたりはせんよ。早く家の方にも顔を見せてやりんしゃい」
「お?ほんと。じゃあ、そうさせてもらうわ」
僕はおばあちゃんに道具を返し、念の為に回復魔法をかけておく。
これで良いだろう。
「早く!早く!家に帰るよ!みんな待っているよ!いきなり出ていっちゃてみんな驚いているんだから!」
「……ちなみにだけどちゃんと僕の両親にも、レーニャの両親にも夜中に出ている事を話しているし、見送りもされたからね?知らなかったのはレーニャだけだよ?」
「……え?」
僕の言葉を聞いたレーニャがその動きを止めた。
「あぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!嘘つかれたよぉ!!!」
早朝の村にレーニャの大きな声が響き渡った。
ちなみにこの時間とも慣れば街のみんなは既に起きているので、近所迷惑になることはない。
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