【休載中】『鰤』
駿介
壱
この紀通、平時は心優しき者でございましたが、いささか短慮で猜疑心が強いところがございました。ある時は碌々詮議も致さず家臣を手討にし、またある時は図らずも非礼を働きし
ある時、紀通は伊勢の昔を懐かしんで寒鰤の話をしたそうでございます。ところが、その時御前に控える家臣は皆福知山にて召し抱えられた者や若輩の者ばかりにて、伊勢の寒鰤を口にしたことがございませんでした。それを知り不憫に思った紀通は寒鰤を家臣に振る舞うことを思い立ち、「左様なれば寒鰤を百匹用意致せ、
【休載中】『鰤』 駿介 @syun-kazama
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