第3話「まさかの重大発表に発展しちゃいました。」

「姉さん! 姉さん! 起きて!」


洋一きゅんの声で目を覚ます。そこは洋一きゅんの部屋だった。

彼の匂いで包まれた部屋。それに亮太きゅんと眠りあった部屋。

涎と鼻血が出るのは時間の問題だった。


「姉さんチョコでも食べすぎたの? 鼻血また出てるよ。」


そう言いながらティッシュをくれる洋一きゅん。優しい。

ティッシュを鼻に詰めながらぽやーとしているとがちゃりと部屋の扉があく音がした。


「洋一、洋子。起きてたのか。少し下に来なさい。」


「あ、うん……父さん。すぐ下に行くよ。」


「洋子鼻血を出したのか? 大丈夫そうなら下に来なさい。」


「あ、はひ……。」


洋一きゅんってお父様いたっけ……?

お母様と三人暮らしだった気がするんだけどな、洋子姐さんと。

そんなことを考えながらベッドから身体を起こす。

少しふらついた身体を洋一きゅんが支えてくれて、二人してお父様の後を追う。

綺麗なリビングに来るとお母様も居て、四人で椅子に腰を掛ける。


「そろそろ話しておかないといけないことが有ってだな。」


「何……? 父さん……。姉さん具合悪いと思うからあとでもいいかな……?」


「そうやってずるずる何日も来ただろう。そろそろ話す時間だ。」


「そうよ、それに……。お知らせは二つあるの。」


「二つ……?」


何だろうと身構えていると衝撃の言葉が二人から紡がれた。


「一つ目、実は俺たちは出張が有って、暫く家を空けないといけない。そうだな。期間は一年ほどだろうか。」


「えっ? 一年!? 洋一きゅんと二人きり!?」


「洋一きゅん……? まぁいいや……。そうだ、二人で頑張ってほしい。」


「それともう一個……洋一は覚えているか分からないけれど。実は洋子と洋一は血が繋がってないの。」


ん? ゲーム展開と違うくないですか?

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