第40話 閑話 カード等の話し

 時は昨夜に戻る。

 昨夜ニーナから色々教えてもらった。


 疑問に思っている中で、優先順位の高い事をまず教えて貰った。


1)最初の疑問点は通称【カード】の事だ。悪目立ちするかもなので、冒険者ギルドにて受付嬢に聞けなかった事柄を聞いた。


【カード】と【冒険者カード】、この2つが別物か、違うものなのか等だ。


 人は生まれた時に既に【カード】を持っている。【冒険者カード】と【カード】の違いは冒険者として登録をすると、その時に渡された仮の【冒険者カード】と【カード】が融合され、【冒険者カード】となる。


 カードは出ろと念じれば利き手から顕現し、入れと念じれば消える。

 死ねば利き手から出る。

 これらは親から教えられる常識なのだと。

 一時的に体内から他の場所へ出せるが、1時間もすれば霧散して体内に戻る。但し死体から出たカードは固定化される。

 犯罪者はこのカードにて討伐証明となるので、基本的に死体を持っていく必要はない。また、カードの内容について隠蔽や表示内容を改竄されていても、死体から出るカードにはそれらの効果が無くなる。

 また、死亡してから約1分で利き手から出るのだそうだ。

 それに死体から出るカードは基本的に通常の手段では破壊できない。一説によると、1000年程経過すると霧散するとか。特殊な魔道具にて破壊可能だが、上級魔物の更に上の特級魔物の魔石が必要で、以前誰かが実験的に作った時に試したとの事で、コストが合わないので、犯罪者のカードはギルドの保管庫で保管するのだとか。それ以外に破壊する手段は知られていない。

 一般的にはお墓にそのカードを埋めるのだとか。


 カードには

 名前

 レベル

 所属国【冒険者の場合】

 未婚か既婚のどちらか

 女性で既婚の場合、夫の名前

 男性で既婚の場合、第一夫人(結婚した古い順で、生きている者の名前)

 職業

 強さ


 これらが記載されている。

 裏面には表示させたい時のみ、所有しているスキルを記載可能だ。通常は他の人には見せない。


2)ステータスについて

 カードに表示されるのはレベルと職業位だ。筋力値や敏捷値等が無いのかを聞いたが、総合的な戦闘力を示す【強さ】しか知られていないと。

 それも王都の冒険者ギルドにある魔道具にて、特殊な触媒を使わないと見えないのだそうだが、1回につき金貨10枚も掛かるので、まず誰も見ないのだと。強さのバロメーターは、レベルと職業だそうだ。強さによりなれる職業が違い、職業により補正が掛かるのだそうだ。ただ、漠然とした内容にすぎないと。なので、強さの値を知ってもあまり役に立たないと言われた。比較対象の数字が分からないからだ。


 上級職の者は少なくとも、上級職に就くだけの強さがあるのだとか。

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