ラブコメ×恋人ルート どんな世界でも

ぼんやりとした意識の中、最初に感じたのは畳の感触。

視界もはっきりしてきて、自分が宿泊した旅館にいることを取り戻した。

そして、目の前には彼女が座っている。

「私の心の声、聴いたんだね」

「だったら、わかったよね。私の気持ち」

「よかった」

「これでこの世界を終わらせてくれるよね」

彼女は呟くように言う。

その願いは他心通で聴いたものと同じだった。

「私はこの世界に意味なんてないって思っていた」

「こんな私にも意味なんてないって」

「でも、違ったね」

「意味はあった」

「あなたが見つけてくれた」

「ありがと」


      → 君のおかげだ ←


この世界で神通力を見つけられたのは、

君が自分の気持ちに悩んだから、

不器用でも自分の気持ちを伝えようとしたからだ

ずっとそばにいられてよかったと伝えた。

「バカ、そんなこと言わないでよ」

「未練が残っちゃうでしょ」

「世界が変わっても、私たちはまた出会えるんだから」

「これ以上、何も言わないで」

……


      → 世界を終わらせる ←


世界を変えて、他の神通力を探すことを決意した。

すると、あたりは暗くなり、闇に包まれていく。

いずれ、この世界のすべては闇に覆われる。

そうすれば、また彼女と森で会うところから、新しい世界を過ごすことになるのだろう。

「ありがとう、ありがとね」

彼女は涙交じりの声でそう言った。

僕は彼女のもとへ行き、

彼女をそっと抱き寄せた。

そして僕たちはゆっくりと目を閉じた。


ENDING NO. 16「どんな世界でも君となら」

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現人神の言う通り エルサリ @Elsally

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