ラブコメ×恋人ルート 喫茶店

「なかなかいい店の雰囲気ね」

僕たちは目についた喫茶店に入った。

2階のテラス席からは、川を一望できてとてもいい景色だ。

「コーヒーと紅茶はどっちがいい?」


      コーヒー

      紅茶

      → ジュース ←


「あら?もしかして、コーヒーも紅茶も苦手なの?」

「それとも果物が好きなのかしら」

「でも川を見ながらジュースというのも、風情があるような気もするわ」

「私もこのトロピカルMIXジュースにするわ」


せっかく喫茶店に来たんだ。

お互いのことを聞くいい機会かもしれない。

なにか聞いてみようか。


      → 名前について ←

      出身について

      趣味について

      特に聞きたいことはない


名前は何というのかを尋ねた。

「私の名前?」

「うーん」

「正直言うと名前なんてないのよね」

「だって、神同士ってあんまり喋らないから」

「名前というより役職で識別する感じね」

「豊穣の神とか、知恵の神とかね」

「一応、私は繁栄の神だけど」

「それが名前みたいなものかしら」

「あなたはなんて名前なの?」


      → わからない ←


「ああ、ごめんなさい。記憶がないんでしたわね」

「ふふ、名前を持たない者同士、仲良くやっていきましょ」


      名前について

      → 出身について ←

      趣味について

      特に聞きたいことはない


「どこから来たのかってこと?」

「神々はみんな天界に住んでいるわ」

「下界には行こうと思えば、すぐに行くことができるの」

「ただ、私が言うのもなんだけど、下界に行きたがる神はかなり物好きね」

「下界では神通力の使用がかなり制限されるから」

「みんなあまり好んでは来ないわね」

「私?」

「私はたまに来るわよ。人々の生活を近くで観察したいし」

「意外と楽しんでいるわ」

「……それで神通力を失ってしまったけど」


      名前について

      出身について

      → 趣味について ←

      特に聞きたいことはない


「趣味?」

「……」

「人間観察、と言ったら笑わない?」

「だって下界を見るの楽しいんだもん」

「人間は夢見て努力して考えて、時には神に頼ったりなんかしちゃって」

「……素敵な生き物だなって」

「なんであなたが顔を赤くするのよ」

「別にあなただけのことを言ったんじゃないからね。勘違いしないで」


      名前について

      出身について

      趣味について

      → 特に聞きたいことはない ←


「じゃあ、そろそろ帰ろっか」

「たまにはこういうゆっくりできるのも悪くないわね」

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