円城塔賞について

 今さらなんですが、カクヨムコン9、終わりましたね。

 長編5作、短編61作で応募いたしましたが、全て落ちました。

 最善を尽くしたつもりなので、後悔はありませんが、かなり落ち込みました。

 落ち込みましたが、実は、短編の、エッセイ以外の59作を、とある賞に参加させておりまして……。


 円城塔賞という賞に。


 これは芥川賞作家・円城塔先生が選考をしてくださる賞で、いわゆる文芸ジャンルの賞です。

 まあこれも当然落ちているわけです。中間選考の時点で、ノミネートされていなかったし、何というか「数打ちゃ当たる」作戦だったので、下読みの段階で弾かれたのかな、と思ってました。

 だって歴史ものだから、どう考えてもテイストがちがうし、そういう意味でも下読みで弾いたのだろう、とも。


 ……そんな風に考えている時期が、私にもありました。


 ところが、Teturoさんにお知らせいただいたのですが、円城塔先生が、その円城塔賞の講評を公開していて(下記参照)、その中で私のことに言及してくださったのです。


 作品名:「カクヨムWeb小説短編賞2023:円城塔賞追加選評」

 URL: https://kakuyomu.jp/works/16818093076499544803


 該当の記事については、こちらです。


 エピソード名:個別評その4。気になった人たちその1

 URL: https://kakuyomu.jp/works/16818093076499544803/episodes/16818093078196839497


 えっ。

 素直にそう思いました。

 全部、読んでくださっている。

 それも、一日かけて。

 それで、お褒めの言葉があって。

 しかも、それだけでなく、忌憚のない意見というか、改善点まで言及されている。

 ……こりゃあ、凄い。

 ある意味、賞に匹敵するぐらい凄いと思いました……個人的に。

 プロの、しかも芥川賞作家に応募作59作全部読んでもらって、評価を、それも改善点まで教えてもらえるなんて、滅多にできるものじゃないと思います。

 これだけでもカクヨムコンに参加した価値があると感じました。

 ありがとう、カクヨム。

 そして59作も応募してごめんなさい、次からはちゃんと厳選します。


 ……あと、これからどうやっていくのが良いかも、先生のお言葉で見えて来た気がしました。

 何というか、千利休に「茶ァは、こうやったらええねん」と言われたような感じで、「ああ、こうすればいいんだ」という気持ちなんです。

 かといって、「こうすれば」がすぐできるかというと、そう簡単にはいかないでしょう。

 どうすればいいかがわかっても、それができるかは別問題。

 目標とする「茶」がわかっても、それにマッチする「所作」や「味」ができるかは別問題のように。

 円城塔先生、ありがとうございます。

 おかげさまで、落ち込んだ気分も何もかも吹き飛びました。

 書いていて、良かった。

 素直にそう思います。


 ではではノシ

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