18歳でわたしの前から消えた兄が、19年後、米国のデトロイト川で溺死体として発見される。
そこから始まる不可解な事件。
信じていた人、それはないと思ってたことがいくつも覆されていく(なんて言ったらネタバレになるのか!?)な、ストーリー!
誰がどうなのか、誰を信じていいのか全く不明な世界で、繰り広げられるミステリー。
書籍本で読むような、そんな上質なミステリーを堪能できます。私は毎日新作でおっかけましたが、完結後なら一気読みも!
一気読みの面白さは、連載とは違いますよね。
ラストのエピローグは泣きました。
だって、そこに向かうまでのストーリーがあったから。
今時のラスト読んで、面白そうなら読もっかな、なんてもったいない!な作品です!ドキドキ、どうなるの?!って言いながら次の話、次の話って追いかける楽しみがある作品です!
もうですね、超超おすすめです!
私は夕飯時の毎日更新を楽しみにしすぎていて、ただいま、彷徨える王ロスかもしれません。いいや、エピローグを胸に噛み締めて、味わっているナウです。
本当に、心に染みいる作品を拝読させていただき、作者様には感謝でいっぱいです!
主人公・黒城櫻子は、複雑な家庭環境で育っています。
優しくおおらかな母。母が事実婚をした義父。その義父が香港からつれてきた飛び抜けて美しく神秘的な兄・白川ジオンの四人家族です。
だからといって捻くれているわけではなく、とても純粋で人を信じやすい性格です。
そんな櫻子さんは、現在弁護士。
同じ事務所の先輩弁護士・五月端さんと同棲中であり、幸せな生活を送っています。
しかし結婚には踏み切れていません。
それは血の繋がらない兄への想いが、未だ色褪せず残っているからなのでした。
そんな櫻子さんの心を試すように、兄がデトロイト川で溺死体として発見されたとの知らせを受けます。
始まりから謎が謎を呼びます。
ただの依頼人かと思いきや、それが事件への幕開けでもありと、読者は櫻子さんと共に翻弄され続けます。
そして徐々に明らかになる、兄の生きてきた世界。
それを知り、櫻子さんはどう動くのでしょうか?
こちらは是非、本編をお読み下さい。
きっと想像していなかった展開を味わえますよ。
櫻子さんは無鉄砲でもあるのですが、ここぞという時の冷静さがとてもかっこいい女性です。
彼女の葛藤や、ピンチが訪れた時に浮かぶ言葉なども読み応えがあります。
そして、様々な愛を感じられる作品でもあります。
愛があったからこそ、全てが今に繋がった。
忌まわしい運命すら変えて、望む道を歩き出す事ができる。
そんな優しさと力強さを感じさせてくれる作品でもあります。
どうぞ皆様も、想いが交錯するこの世界をお楽しみ下さい。
作風が多岐に渡る作者【雨杜和orアメたぬき】様が、満を持して『横溝正史ミステリ&ホラー大賞』に参加させている作品です。新作です。
このストーリーは、暗い雰囲気を帯びて鬱々と進みながら、先が読めない謎に巻き込まれていく感じですね。まさに本格ミステリーです。
第一話の掴み方が、まず素晴らしい。謎が謎を呼ぶ2話目以降も、いい。
雨杜和様はコメディーに振り切った作品も多く書かれていますが、この作品の様にダークな雰囲気のミステリーも得意とされています。本当に才能豊かな方です。
その雨杜和様が、練りに練って、考えまくって、推敲しまくって公開しているこの作品は、読んでいてもその力の入れられようが感じられます。
「作者様が本気出してきた」
って凄い思いましたね。
まだストーリーは始まったばかりです。これからもっともっと面白くなるでしょう。追いかけるのに遅いなんてことはありません。ぜひ、この本格ミステリー、読んでみてください!