第195話 絶対にあの小僧を殺せ

 今日は、最近購入した奴隷と全裸で楽しんでいる。


 錬金術師に作らせた媚薬を使い感度を上げていることもあって、俺の逸物でヒィヒィと泣いているのが良い。


 最高にたぎる。


 ベッドに縛りつけているから逃げることはできず、何度も意識を失いながらも耐えている。


 コイツも俺の子供を孕ませてから、嗜虐趣味のある友人にでも譲るか? それとも魔物の森に放置するか?


 今後訪れるであろう絶望に直面したときの顔を見るのが楽しみで、俺の下半身が元気になっていく。


 何発でも放てそうだ。


「雇った傭兵が全滅しました」


 お楽しみ中に入ってきた執事長が、感情のない声で報告してきやがった。


 使い捨ての道具が全滅したぐらいで俺の邪魔をするんじゃない。


 殺すぞ?


「また雇えば良いだろ。数を倍にすれば、ジラール領なんてすぐに潰せるだろ」


「王家がギリギリ許すであろう数を派遣したのです。危険では?」


 内乱だと指摘されれば、公爵家でも動けなくなってしまう。


 クソ。


 俺だって王族の血が流れているのに、なぜヤツの顔色をうかがわなければならんのだ。


 もっと力を付けてたら俺より偉いヤツは全員殺してやる。


「暗殺者はどうなった?」


「返り討ちにあいました」


「だったら、追加の暗殺者を送れ」


「次は、ギルドの中でも最上位の暗殺者を雇う必要となります。よろしいのですか?」


「むッ」


 最上位の暗殺者は、貴族であっても支払うのに躊躇するほど高額だ。


 この俺であれば雇うことはできるが……金は女遊びに使いたい。


 できれば余計な出費は避けたいな。


 だが、この俺を馬鹿にした若造をすぐにでも、この世から消し去りたいという欲求も止められそうにないのだ。


「どうにかならんのか?」


「上位の暗殺者を逃がすことなく殺す相手なので、これ以上の策はございません」


 決闘の結果を無視してして、騎士に領地を荒らさせるか?


 いや、それをやってしまえば、政敵がここぞとばかりに責めてくるだろう。


 俺の力を削ぎたいと思っているヤツらは大勢いるので、隙を見せるわけにはいかない。


「いくらかかってもいい。絶対にあの小僧を殺せ」


 苦渋の決断ではあるが、今は快楽で脳がバカになった奴隷を使い続けることにして、女遊びを抑えることにした。


 使った金は小僧の領民どもから奪えば良いしな。


 一時的に我慢するだけで気分がすっきりするなら、最善の選択だろう!


「では、暗殺ギルドに――」


「それはダメだよ。私が許さない」


 鈴を転がすような澄んだ声は、聞き覚えがある。


 いつの間にか俺の寝室に侵入していたセラビミアを見ただけで、逸物が限界突破しそうなほど反りだった。


 腕を組んで見下すような眼をしている。


 それが良いな。


 思わず、少しだけ汁が出てしまう。


 もったいない。


 全てあの女に出さなければいけないのに。


「俺の女になる覚悟ができたか! 逃げたのは恥ずかしかったからだろ? そんな奥手なところも、お前の良いところだ。寛大な心で許してやる!」


 はやくセラビミアの白い肌に触れて穢してやりたい。


 まずは正常な意識を持ったまま遊んで、壊れ始めたら薬を使ってやろう。


 勇者というぐらいなんだから体は頑丈だろう。


 十年は楽しめるはずだ。


 ずっと壊れない玩具が欲しかったからな。


 早く遊びたいッッ!!


「汚いものをぶら下げて、近づかないでくれる?」


「ぶへッ」


 急に体が重くなって裸のまま倒れてしまった。


 指一本動かない。


 早くセラビミアを犯したいのになぜなんだッッ!!


「リーム公爵!!」


 執事長が俺を助けようとして駆け寄ったが、体がパンと破裂して消えてしまった。


 血が、床、天井、ベッド、そして俺の顔にかかる。


 セラビミアは表情を変えることなく、媚薬で頭がイカれてしまった女奴隷の前に立つ。


「元には戻せない。せめて安らかに眠って」


 女は目を閉じると全身から力が抜けた。


 何をしたのかわからんが、死んだのか……?


 いや、そんなことどうでも良い! セラビミアを手に入れることだけを考えなければ!


「おい! 早くヤらせろ!」


 性欲を力に変えて立ち上がろうとするが、びくともしない。


 なぜ、動けないんだ!


 ヤらなきゃ、ヤらなきゃいけないんだよ!!


「うーん。設定とは少し違うんだよねぇ。過剰になっているというか、狂わされているというか……」


 動けない俺の代わりに、セラビミアが近寄ってきた。


 俺に犯されたいから屋敷に来たのは間違いないな!


 ったく、こんなことならジラール領なんて行かず、待っていれば良かったぞ。


「決闘に負けた悔しさも全部ぶつけて愛してやるから、早くヤらせ……ぶへっ」


 話している途中に腹を踏まれてしまい、呼吸が止まりそうになる。


「自分が考えた内容を変えられちゃうって、思っていた以上に屈辱的だね。早くジラール男爵と一緒に、この世界を新しくしないと」


「ぐぎぎぎぎぃぃ」


 さらに強く押されてしまって、痛い! 痛い! 今までに経験したことがない痛みだ!


「遺跡の力でこの国を支配。その後は世界統一のルートにしようかな。いや、裏で世界を牛耳るのも悪くはないね。最強の暗殺ギルドか金貸し業でもやろうかな。悩むなぁ」


 何かが破裂して口から血が大量に出てしまった。


 それでもセラビミアが俺を踏み続ける。


 力は増していき、痛いのか、それとも気持ち良いのかわからなくなっていく。


「まぁ、ジャック君の動き次第で変えていけば良いか」


「ゴフッ、ゴフッ」


 血を流し続けていると、セラビミアがようやく俺を見た。


 その顔が美しく、興奮してしまう。


「まだ生きていたんだ。汚いから早く死んでよ」


 口から内蔵が飛び出た。


 今まで感じたことのない痛み、そして快楽を感じ、下半身から白い液体を大量に出しながら意識が遠のいていく。


「うぁ……なんで射精しているの? 意味わからない……」


 あのセラビミアが嫌悪感を出しながら、この俺を見ている。


 やっぱりヤリたかったな。



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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

今回の話は、ここで終了です。


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今後ともよろしくお願いいたします。

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