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side. Subaru





「んンッ……!!」



手探りなキスとは、違う。

欲に任せただけの、何とも乱暴なものだったけど────…


円サンは、拒まない。




それどころか俺にしがみつき、

離さないとばかりに舌を絡めてくるから…堪らない。






「んッ、ハァ…ふっ…」



イケナイ…そんな事ぐらい判ってる。

もしかしたら、晃亮が戻ってくるかもしれないというのに…


そんな現実を切り捨ててまでも。

何よりアナタを欲しがった。





(円サンは、俺を求めてくれるのですか?存在を、許してくれるのですか…?)



ベッドに雪崩れ込み、身体がぴったりと密着した時。俺の腹に、確実に膨らみを増した円サンの雄が…


自らを知らしめる。





「あぁ…!すば、るく……」



銀糸を纏った唇を離し、首筋にキスを落とす。


本当はアナタの身体に、俺の証を残してやりたい。

けど、流石にそれは叶わないから…。

舌を這わせ、緩く吸い付いた。


″跡″が、残らないように。






手際良く円サンの上着を脱がし、露わになった胸元に手を滑らせる。

意外にも筋肉質な肌のそこら中に、見せ付けるよう晃亮の証が生々しく刻まれていて…


チクリと針を突き立てたように、胸の奥に痛みが走った。









「ごめんね…オレ、汚いまんまだっ…」



いくら途中でやめた行為だと言っても。

つい先刻まで、晃亮を内に繋ぎ留めていた身体。


纏わりつく晃亮の匂いと体液に、自分でも気付いてしまったからか…。

円サンは途端に弱々しい抵抗を見せ、泣き出してしまった。






「そんな事、ないですよ…」



逸らされた瞳を逃がさないよう、

両手で優しく頬を包み。


触れるだけの口づけを交わす。





「円サンは、いつだって綺麗で…輝いてるんですから。」



2年前のからずっと。


今でこそ、その笑顔を見ることが叶わなくなってしまったけれど…。

貴方は紛れもなく、俺が恋焦がれてやまない。


唯一の存在なのだから。






「で、もっ…」


「貴方が汚れているなら、俺だってそうです。むしろ俺の手で貴方を傷つけてしまいそうで────…」



そう言って離れようとした俺のシャツを、ぎゅっと握り締めた円サン。





「ダメ、行かないでっ…?」



そのまま引かれて、俺に自らキスを与えてくれた。






「んンッ…ぁは…すば、るくっ…」



許されないんだ、本当は。


でもこの気持ちにはもう、



嘘は吐けないみたいです─────…

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