13 完全など世にはない
「でもさ、
「いや、それだってわたし肯定してないですし、それだけに限らないんですけど……」
げんなり、と
「
見かねて、そう助け舟を出すと、
もう少し考えてほしいものである。
「ありがとうございます。そういうことですし、それ以外にもありますが、これについては口が裂けても言いません」
「じゃあ何、一生気を付けろっていうの? こっちには霊感なんてないのに」
これは、ああ言えばこう言う、と思われてても仕方がない。
「だから、自分から首を突っ込むなとだけ言ってます。言っときますけど、わたしは別に暗に仕事増やすなっつってんじゃないんですよ。むしろ、基本収支でいえば赤字寄りですから、増やされるなら、
聞いてて、なんかこう、
とても、
「
きっぱりと
「そう言われりゃそうだけど……そっちの二人には言わねえの?」
「それこそ言うに
これは
「ああ、そうだ」
やや不機嫌が
「
どうやら、
しかし、まあ簡単に言ってくれるものである。
「まあ、交友関係とリスクを天秤に掛けた上で、己のリスク管理方針に
「あ、そこ絶対ではないんですね……」
「だって、どっちにしろ
――完全な正解も、完全な安全も、この世に存在しないのですから。
その言葉には何故だか、いやに実感が乗っていた。
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