7 vacuum
◆
風が吹き止むと同時に、脇の部屋に飛び込んだ
「はー、気持ち悪かった……お二人は大丈夫です?」
「あ、はい」
「う、うん、大丈夫、です」
――気持ち悪かったって、それだけで済むんだ。
最初、
同時に、あの不安感に納得する。
ド天然マイペースの
「
「わかりました。お二方もお願いします」
とはいえ、こうしてテキパキと指示をされると、この二人が専門家であることに説得感が生まれる。
「あの……」
「ああ、四階にいるのは
そう言って、身を
一方、
「
「
軽く振り返ってそう言いながら、
このまま置いて行かれるというのは、あまりにも怖いので、
「……あの、
「はい、なんでしょう」
沈黙を
「さっき何か言ってたのって」
「ああ、あれですか。先生が作ってくださった私達用の呪文みたいなものです」
私達、という言葉が
さっき一瞬だけ見えた黒い髪の人影を指すのか、
ただ、
そう、
「
「掃除機」
思わずといった様子で
新しい映画の方だと掃除機要素がなくなったみたいな事を聞いた気もする。
そうしている内に、三人の足は四階の廊下を踏んだ。
気のせいか、少し空気が冷たく、どろりと重くなったように感じる。
イメージはそう、小学生の時に作ったりもしたスライムである。
「ああ、そうでした」
完全に言い忘れていたという
「私がいますので、なんにも心配しないでくださいね?」
振り返ってにっこりと笑いながらそう言う
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