2 一休み
さて、と少女は
「ええと、まあ、防犯上の観点からいえば非常に適切に対応してもらってると思うんですが、
そこに
まがりなりにも、クラスの男子準リーダー格という立ち位置にある
「え、あ、はい」
「ボクが、間違えるわけ、ないじゃん……」
返事をすると、まだ息を整えている青年がぼそりとそう言った。
しかし、少女はそれを完全に無視してにこにこと口を開く。
「わたしは
今度は青年、ロビンの方から異論は上がってこない。
自覚がある分、
「わたし達、神隠しにあった君を連れ戻しに来ました!」
はきはきと
神隠し。
小学校のクラスの中心周辺に立つだけあって、身体を動かす方がまだ得意だし、そっちの方が目立つのだった。
つまり、本は、余り、なかなか、読まない。
「神隠しって、あの」
「ええ、あの神隠しです」
そんな風にはっきり言ってのけるという事は、この頼もしそうな
そう、
――まるで、マンガやアニメの世界じゃん!
誰しも少しは憧れるやつであるし、
「……それより」
少しばかり回復したらしいロビンが、眉間にしわを寄せて立ち上がる。
眼鏡の奥の青い目が
「ここに来てから、キミは、自分の持つ食料や水以外を口にした? キミはここに来てどれぐらい
その人相と
「ロビン、落ち着いてください。あなた、その目つきの悪さ、忘れてるんじゃないですか」
それをすっぱりと切り込んで止めたのは
目つきの悪さを引き合いに出された瞬間、ロビンが目に見えて
ぐうの音も出ないとはこれのことか、と
「……ごめん。ちょっと、変質してるみたいだったから、
「そういうことですか。でも、さっきまでバテられていたんですから、そこまで緊急を要する程でもないんでしょう?」
まあ、順番に
そう言うと
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