3 噂の根源
「ロビンの見立てとしては、
が、三人の中で一番付き合いの長いロビンとしては、
そう、何事も慣れ。
「よくある……と言っていいものかどうか、
ロビンの見たソレは、まるで人影を黒いクレヨンで乱雑に、けれど目だけ
けれど、それは例の踊り場だけの話であって、外とそれ以外の踊り場では、顔だけが同じように塗り
ついでに、外から見た時の、顔が塗り
見慣れていようと薄れていようと、気分を害さないわけではないのだ。
「……完全に潜在化してたし、その内には消えてたやつだよ」
「そっかそっか」
ところで、と
目を細めるのは、
「その、今回の現場で見た塗り
「逆さまだったよ」
「……そっかあ。うん、そうだねえ」
考え込むように
「ねえ、ロビン」
少し待てば、そう呼びかけられた。
「今回、僕は、キミ達に意図的に
「……噂の根源と依頼主と噂の本当の関係性でしょ? オリカはともかく、ボクは気づくに決まってるでしょ」
だろうね、と
そして、立ち上がると、チェストの上、スピーカーの隣に並んだ複数の書類入れの一つからクリアファイルを取り出す。
「最初の噂が
中に入っているのは、ホチキスで
ところどころに、
「……センセイ」
「なんだい、ロビン」
ぼすり、とソファベッドに
資料が時系列順に並べられた上で
「……四十年ぐらい、前?」
「そう、四十年近く前。昭和の末期から平成初期、だよ」
手を組んで、まあ、
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