第18話 第三ステージ

 次の部屋に入ると、また入り口の扉が閉まり、鍵がかかる音がする。


『敵の出現』


 なんか、茶色でドロドロっとした感じの、アメーバをすごく大きくしたような形の敵が出現する。前の2つの敵より横幅が広い。


『第三ステージ : ドロドローバ 属性〔土〕』


 そしてまた五行の図が表示される。


 俺:「土に強いのは木か。木って、ある?」

 佑:「無いなぁ。」

 アユタ:「オレも無さそう。」

 俺:「とりあえず、このままやってみる?」

 佑:「オレは“ピコピコハンマー”だから、さすがに変えるよ。それから、“マスク”から“防御マント”に戻す。」


 佑はピコピコハンマーからソードに戻し、防御マントを装備する。


『プレイヤーの攻撃』


 俺が空気砲を打ったら、ドロドローバに穴が開いたけどまたすぐ元に戻る。

 全然効いてない。


 佑のソードも一回切れて、また元に戻る。


 アユタの雷剣も、ソードと同じで元に戻り、雷も吸収されて終わった。


 ドロドローバのHPはほとんど変わらずだ。


 俺:「全然何も効かない…。」

 佑:「どうしよう。」

 アユタ:「これじゃやられちゃう…。」


『ドロドローバの攻撃』


 ドロドローバは大きくなって、俺達3人共のアバターを包み込んでパンと弾ける。


 俺達の体にはまだドンッという衝撃が入る。

 佑は防御マントを付けているおかげでHPは少ししか下がらない。


 俺とアユタのHPはすでに半分まで下がり、佑は残り1/4程度だ。


 俺:「ドロドローバ、強ぇ…。」

 アユタ:「コイツに効きそうなアイテムは…あるのか?」

 佑:「“ピコピコハンマー”試してみようか?」

 俺:「それ、完全に終わるヤツ。」

 佑:「じゃあどうする〜?何も無いよぅ。」

 アユタ:「“水龍の杖”は?なんか効きそうな気がする。」

 俺:「よし!それでいこう!」


 俺と佑はソードから水龍の杖に変更する。


 俺:「あ!オレ“雨ガッパ”持ってる!泥水なら、これ防御なるかな?」

 佑:「いいかも!ダメ元で!」


 俺は雨ガッパを装備した。


『プレイヤーの攻撃』


「よし!」


 俺と佑は水龍の杖をどう使うか分からなかったが、とりあえず振ってドロドローバに向けてみる。

 すると、2人の杖から水龍が現れてドロドローバにアタックした。

 ドロドローバは後ろに飛ばされた。


 ドロドローバのHPは1/3ほど下がる。

 アユタは“ガルガーノの剣”に変更していたが、やっぱり剣は全然効いてない。


『ドロドローバの攻撃』


 ドロドローバはさっきと同じく、アバターの3人を包み込んでパンと弾ける。


 アユタの体にドンッと衝撃がある。

 

 HPは雨ガッパのおかげで俺はあまり下がってない。

 佑も防御マントをしていて少ししか下がらないが残りは1/5になってしまい、アユタは残り1/3まで下がる。


 佑:「オレ、ヤバい!“薬草”使わなきゃ。」

 佑は薬草を使ってHPを回復する。痺れは無くHPの回復だけなので、ゲージが満タンに近いくらいまで回復する。

 佑:「オレさ、“復活の呪文”持ってないんだよね。だから、今度HP無くなったら終わりだ。」


 佑はちょっと不安そうだ。

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