第27話 たくみとプログラミング

「何のために俺がいるんだよ!!」


「えっ・・・?」


「俺はあんたの兄貴だろうが!!」


「たっくん・・・」


たっくんの話を聞いているうちに涙が出てきた私は、たっくんの背中に抱きついて家に帰った。


翌日、たくみが早く起きてパソコンを操作する音で目が覚めた。いつもならたっくんが横にいるのに、今日はいないことに気づいたわたしは、すぐリビングに行った。


「たっくーん」


そう声をかけても反応しない。すごい本気になってパソコンを操作していたの。


「えーとこれをこうしてこうやってこうしてこうなるとこうなるからこうしてこうやってこうしてみるとこうなってこうなるんだったらこうしてみるか・・・」


「ぎゅーっ。何やってるの?」


「わぁびっくりしたぁ。むっちゃぶつぶつ独り言言ってた?」


「うん」


「今ね、愛央のためにとあるものを作ってる」


そういってたっくんが見せてくれたパソコンの画面には英語がずらり。すごい数の英語が書いてあった。


「なにこれ・・・?」


「愛央が普段使わない英語ばかりだべ?」


「うん」


「これをこうやって実行すると、動作するんだよ」


そうやってパソコンを操作するたっくんは、パソコンの画面をずっと見ていたの。ある意味すごかった。


「えっ、すごい」


「これで愛央の弱点は補えるかもね」


たっくんが作っていたのは、うちの弱点を見出せるようなシステム。実はたっくん、しばらく前からパソコンでプログラミングというものをずっとしていたの。ちなみにこのお話だけ後半作風変えたけど気づいたかな?


「あーよっこらせ」


「ぎゅーっ」


「ツインテにする?」


「えー、どうしよう」


「たまにはいいんじゃない」


たっくんはそう言った次の瞬間、ヘアアイロンとヘアゴム2つを持ってきてうちの髪をぱぱっとツインテールにしてくれた。それを終えると、パソコンを触らせてくれたの。普段触らないたくみのパソコン、楽しみっ。



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