第7話
一応報告はした。一応、という表現は良くないが早速出産祝いを送ってきたから。義父母だけでなく、それぞれの親戚からも。一応結婚式にもきてくださったからね。
『早く内祝い送りなさいよ』
とメールが来てて剛士はめんどくさそうにしてた。わたしも家族や友達から来てはいたものの一部の人が
『内祝いは辞退します』
と言ってくれた。それを剛士に伝えるとなぜか数日後には義父母から
『内祝い辞退とか言いつつもちゃんとお礼をするのが当たり前だ』
となぜか義父母からメールが来たからちゃんと送らなきゃとカタログを見せられた。
はあ。
まだ娘、穂乃果がふぎゃふぎゃ言ってるのになんでこんなことをしなきゃいけないのだろう、悪き日本文化。
お祝いにとどまらず、やはりものは送ってくる。手紙も添えて。何かまた恨みつらみだろう、剛士に渡して物だけ見る。またわたしが揃えようと思った服やシャツや何やら何まで一式を送ってきた。小分けでなく一気に。
初孫だから可愛くって仕方ないんだよ、とまた剛士はそういう。またお礼しなきゃ、と考えていたら彼は首を横に振っていた。
「後でプレゼントと穂乃果のムービーつけてじいじばあばありがとう、てメール送っときゃええて」
……いまさらいい夫ですか。まぁお礼しなくていい、心の負担が減ったけどね。
それからまた二人目はまだか、一人目がかわいそうだと言い始めた。はぁ。
ここ最近はビデオ通話をしたがる。私は映らない。あの人たちは私じゃなく穂乃果、孫を見たいのだ。その時に久しぶりに動いている義父母を見たがその口から二人目はまだか、という言葉だった。
実は娘を産んだ後もレスになった。やはり剛士の方が段々と義父母に近づいてきたのだ。もう最後にやった日らへんは目をつぶって受けていた。いや、一人目の再開したときからそうだっけ。
でもあまりにも二人目はまだか、一人目の子供は本当に息子の子供か? と言うもんだからさらに腹が立った。穂乃果がいる前でだ、いくらビデオ越し、赤ん坊の前だからと言ってもひどい。
しかしあなたたちの息子の子ではないと言うのには、訳があって剛士の弟夫婦もなかなか授からず、弟の方に原因がある男性不妊だったことを義父母は告げられたそうだ。
だから義父母たちは自分達の子供のせいだと言い始め、だから私たちも遅かったんだ、さらには私が不倫していると言う妄想虚言まで始めた。
もう怒りを通り越して何も言えない。夫はまた仕事が忙しいを理由に育児どころか家事もしない。
二人目……二人目……うるさい。
夫が寝てる時に私はまたがったら夫がめずらしいな、と一回だけした。
そしたら二人目ができた。
ああ。
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