聖剣の行方
「さ、もう帰った帰った……私も忙しいから」
そう言って彼女は彼から離れる。
そうして、目の前にある聖剣を僕は見る。
「壊しますか?」
ラナークの言う通り、壊せるならここで壊しておきたい。
「だけど、僕達も疲弊してる……こいつは封印しておくことにするよ」
完璧に出来るかわからないが、ウルスラを封印したように魔法で拘束する実験をしてみることにする。
「鎖よ、かの物を封じる力となれ」
その瞬間、彼の手から複数の鎖が出現する。
その鎖は地面に刺さったり生えたりして聖剣の周りを覆う。
「起点……かの鎖を糧とし、その中にあるものを
鎖が眩い光を放つ。
それと同時に、鎖の間に魔法陣が展開される。
「これ、この時よりこの物は我、レウル・ラーガスの許可なく封印することは叶わん」
その言葉と同時に、地面事聖剣は鎖の束で宙に浮く。
「……
瞬間、鎖は複雑に絡み合い鎖はそのまま上下左右に突き刺さる。
これで聖剣の封印は何とか完成したようだ。
「すまん、少ししたらこれを運び出す……」
少しふら付く……当然だ……魔力を使いすぎたのだ。
「ゆっくりお休みください」
ラナークは小さな身体で僕を受け止めるとそう言い放った。
そのまま、僕の意識は暗闇の彼方へいざなわれる形で、深い眠りについた。
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