本当の気持ち
「僕は君達と居たいに決まってるじゃないか」
彼女らを撫でながら他の四人を見る。
不安そうな顔から安心したような顔になる。
僕の言葉で不安にさせてしまったのだろうか。
二人が僕の手を握ってくるので彼女達の方を見る。
「ご主人!!」
「お兄ちゃん」
「「せーの、これからもお願いします!!」
「あぁ、僕の方こそよろしくお願いするよ」
二人の言葉に僕がそう言うと、彼女達は笑顔で頷いた。
「それじゃあ、帰るか」
皆の顔を見てそう言うと、ラナークとレティー以外は不満そうな顔をする。
多分、ラナークとレティーにだけ撫でたからだろう。
「帰るぞ、ご飯を食べよう」
四人の頭を交互に撫でると、満足気な声で返事すると皆で帰路に着いた。
家に帰ると、皆それぞれ夕食に向けて準備を始める。
精霊は食事など必要ない。
魔力さえあれば、食事など必要ないのだ。
だが、食事も立派な魔力の源なので、こういう消費が多く、僕の魔力で補えない日は皆で食事をすると決めているのだ。
ラナークとミリアが食事係、ベルとレイン、レティーは食膳係、僕とセリスは外に出て食事が出来る準備を整える。
あらかじめ作っていた机や椅子を組み立てようとして、もう一つの箱に声を掛ける。
「お前も食べたかったら出てこい」
箱が光を放ち、一人の黒い髪の気怠そうな顔の少女が現れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます