魔力回復
微精霊C仮契約をするため、彼女の手を握る。
「本当にいいんだな」
「はい!!」
そう言うと彼女は目を閉じる。
「これ、この時……かの者は我が契約をするものなり、彼の名前はラナーク」
その瞬間、彼女は驚くと光が差す。
彼女を下から上へ彼女の身体のラインを明確化していく。
曖昧な存在から確定する存在となる。
光が消えると、彼女はその場に崩れ落ちそうになったので支える。
「ん……」
目を開けると、彼女あまるで今目覚めたかのように寝ぼけた顔で僕の顔を見る。
「……夢?」
「寝ぼけてるのか?」
「私、貴方と仮契約をしようとして……それで……は!!」
彼女は何かを思い出したのか、目を見開き、起き上がると自分の身体を見る。
「私、身体が……」
光で曖昧にしか見えなかった身体があるので夢ではないと確信していた。
「どうして、仮契約じゃ……」
「僕は仮っていう曖昧が嫌いなんだ、契約なら本契約だ……嫌だったか?」
期待させるやり方は好きじゃない、期待して裏切られるほど心がキツイものはない。
彼女は涙を流した。
それは嬉しさからか、はたまた予想外で驚いたのかはわからない。
「いえ、なんだか……グスっ……嬉しくって……」
「泣くなみっともない、明るいのが君の唯一の長所だろ?」
僕の言葉に彼女は涙を拭く。
そして満面の笑みで僕を見る。
「これからよろしくお願いします、ご主人……」
「ご主人はやめてくれ、恥ずかしい」
これが最初の精霊、ラナークとの出会いだった。
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