24 進まない話

「ご、ごめん……」

「だ、大丈夫……」

「とにかく、不法侵入は許さん。 ポイントは外にしてくれ」

「え~、何か~見られて困る物でもあるの~?」

「あぁ、あるぞ」

「わ~お、流石男の子~」

「え、どういう事?」


 エレナが不思議そうにノウェムの顔を見る。


「エレナにはまだ早いかなぁ~?」


 どこがとは言わないけどね~っと言った感じでエレナの胸を見る。

 その視線に気が付いたのかムッとした顔をする。


「私の方が、年上なんだけど?」

「えぇ~、でも~」

「そのくらいにしておけよ」


 一触即発の雰囲気、これ以上となるとまた家を壊されかねない。

 

「いい、女の価値はそんなので決まらないの!」

「えぇ~、でも男の子は~大きい方が良いんだよねぇ~レウル~」


 僕に振るんじゃない。

 エレナはキッっと僕を睨みつける。


「そうなの!?」

「僕はそんなことで決めたりしない」

「ほら、レウルは違うって!!」


 呆れたようにエレナを見つめる。

 まるでわかってないなぁ~っといった感じだ。


「そうかな~」


 そう言って右腕に身体を絡める。

 柔らかい感触が腕に感じる。


「フフッ、どう?」

「どうって……」


 戸惑っているとエレナも反対側の腕を絡めてくる。


「私のは適度な感じだから!」


 何だよ、適度な感じって……。

 しかし、どうしたものか……。

 

「どっちがいいの!?」

「どっちがいいの~?」


 そう上目遣いで迫られる。

 どっちを選択しても駄目な気がする。

 

 


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る