第23話 魔女の道楽の増設
王都の”魔女の道楽”の隣の錬金術師のお爺さんが歳で息子夫婦のいる街に引っ越すことになり、その店を丸ごと買い取ったジンはイリーナ親娘と相談して、キースの”魔女の道楽”を信頼できる人に運営してもらい、イリーナの妹のイリア叔母さんとイザベラ三人が”魔女の道楽”をやっていくことにした。
ジンは店に出す魔道具の商品数を少しだけ増やすために、魔法のテントを売ることをイザベラに提案した。
一見、一人用のテントだが設営して中に入ると四人が寝れるほどのマジックテントで、しかも魔物避けの付いたテントだ。
昼食を食べている間中、ガレン草と魔徐草を煮込んだ水を10個の瓶に詰めて蓋に霧吹きをつけて完成させた。
「ジン、この水が魔物避けになるのか実験して見ないと」
「そうだな、魔物がいっぱい居そうな森で夜一晩過ごして一匹も近寄らなければ良いだろう?」
「ドール、今晩王都を出て、すぐ近くの森で一晩俺と、ヒューイとでキャンプだ」
「あら、私もいくわよ、客観的に判断できる人が居ないとまずいじゃない」
「わかった、四人でキャンプだ」
「とりあえず、あと2張りのテントの『亜空間』作業ををしておくよ」
ジンは購入して来たテントの一人用を全て四人用に「亜空間』を施した。
”【亜空間魔法】レベルが限界値に達しました。今後はアナウンスされません”と声が響いた。
夕方イリーナさんが帰宅して、皆で夕食を食べ終えて、イザベラが例のテントの件をイリーナに話している。
「それでね、一人用のテントだけど実際は中に『亜空間』が有って、四人がねれるスペースがあるの。しかも、このテントは魔物避けが施されてレベル8以下は全く寄って来ないし、レベル8以上でも近くまで来ても避けて行くテントなのよ。その魔物除けの実証を今晩森で試してみるの」
「その魔物除けの薬、私の【鑑定(アプレイザル)】でも魔物除けの薬、と出ているから間違いないけど一応実証するわけね?わかったわ、四人で行ってらっしゃい」
ジン達は夕食後王都の外の2キロほど離れた森に来て居た。
ジンが【サーチ】してみるとゴブリンやオークがかなり、うようよいる。
「イザベラ、ここに張るからちょっと待ってろ」
ジンは見た目の小さいテントを一つ張って、魔除けをテント全域に散布した。
「イザベラ、寝るとき心配だったら【シールド】をかけて寝たら?」
「そうね、魔物よりそばのジンが心配よね!」
「なんだよ、魔物より俺か?俺は寝てる女性を食べたりしないぞ」
ジンはイザベラの隣にヒューイを寝かせ、その隣にジン、入り口の一番近くにドールを配置させて、万が一に備え、ドールが一晩中起きて【サーチ】をかけることにした。
ジンも一応【サーチ】を掛け様子をしばらく伺っていると、テントの10メートル程までオークやグリーンウルフが来るがそれ以上は方向を変えて遠ざかって行くのがわかった。
翌朝、三人が目覚めてテントの中で朝食を【次元ストレージ】から出し、食べて、テントを片づけた。
全員で【転移】して、出勤前のイリーナに報告して、きょうは早く戻ってもらい、家の件を皆で考えることになった。
「ジン君、幸い今日は私授業がないからお昼前に帰宅するから皆で昼食をとって、家のことを考えましょう、イリアも準備できたらジン君に迎えに来て欲しいって言ってたわ」
「わかりました、荷物は【次元ストレージ】に入れて叔母さんと【転移】ですぐに戻れるようにしておきます」
ジンはお隣のディアロ爺さんのところに行き、家の鍵を貰っておじいさん夫婦を見送って、晴れてこの家が自分のものになったと実感していた。
イザベラが気がつくとそばに来ていて、「この家をそのままは使いづらいわね、全て解体して我が家と繋げる方が増築しやすいと思うわ」
「今俺たちが居る場所はそのまま作業場をキッチンにして、台所を少し商品の棚を増やす方がよくない?」
「それよりディアロ爺さんの店の部分まで魔道具店にして、後ろ側に作業場を作り、2階にイリア叔母様とゲストルーム2部屋ほど作ればよくない?」
「そうだな、今の作業場までキッチンにして、ディアロ爺さん宅の1階は全て魔道具の作業場にすれば良いな」とジンがイザベラの案に賛同した。
戻って来て、ジンはラフの設計図を作り始めた。
隣の家屋とこちら側を繋げるのは壁を取り外して【万物創造】魔法で創りこめば綺麗に繋げられると思いながら、図面を書き上げていた。
ジンは改築前に【万物創造】魔法を未だ一度も使っていないのでそのレベルアップのために、『魔物避け薬剤』の瓶と【モデリング】で作ったさ霧吹きを【万物創造】で作り出してみようと<タブレット>の【万物創造】をポチって立ち上げた。
街で購入した大きさがちょうど良いので、それを手に持ちながら頭で念じると一つの全く同じような瓶が手に現れた。
”かなりの魔力が必要だな”と内心ジンは驚いて居る。
”【万物創造】魔法のレベルが上がりました.。Lv200になりました”と声がいつものように響いて来た。
ジンは【GOD】をクリックして、自分がコピーとか複製ができないか調べてみる。
スキルの中に【複製(コピー)】があるのに気がつかなかったがそれをクリックすれば立ち上がると【GOD】に表示される。
”神様、ありがとう!”と心で神にお礼を述べて<タブレット>の【複製(コピー)】をポチった。
”スキル【複製】のレベルが上がりました。レベルがLv200になりました”と声が響いて来た。
先ほど作った瓶が5個同時に目の前に現れた。
魔力も【万物創造】魔法より殆ど魔力は消費しないでできる。
次に散霧器を思い描き【複製(コピー)】をポチった。
やはり5個が同時に現れた。
どうやら【複製】の場合は5個が1組でできるようだ。
”【複製】のレベルが上がりました。Lv20000になりました”と声が響いた。
ついでにテントも【複製】できるか試してみる。
テントそのものはできるが、【亜空間魔法】を施しているテントが出来るかはわからない。
一応完成品のテントを手に持ちながら【複製】を立ち上げると、目の前に魔法も付与した状態のテント5張りが現れた。
”【複製】レベルが上がりました。Lv2000000になりました、以後は自動で発動できます”と声が響いた。
ジンは【複製】のレベルを上げていて気が付いた事が有った!
『魔物避け』を霧状に散布するのは良いが、雨とか雪で薬が流れてしまっては効果が無くなることにハッと気が付いたのだ。
また雪の場合は積もって雪が効果を無くしてしまう事が考えられる。その辺を考慮するにはどうするか、ジンは考え込んだ。
雨で流れないようにするには、テントにコーティングの糊をつけてさいしょから散布して『魔物避け薬』が剥がれないようにして売り出す。
また冬用としては、テントの外側を雪が積もらないように温度が上がる仕掛けとして魔石レベル3をテントに取り付け回避するように考えた。
テント8張りの内側に魔石を入れる袋を創り込んでレベル3の魔石に温度上昇20度に設定した魔石を同封してあげる。
”【万物創造】魔法レベルが上がりました。Lv20000になりました”と声が響いた。
この作業を8回繰り返すと”【万物創造】魔法レベルが限界値を超えました。今後はアナウンスはされません。全ての物質を作り出す事が可能になりました”と声が響いて来た。
また魔石レベル3に温度上昇20度の魔法を付与した魔石を【複製】を2回繰り返して10個作り込んだお陰で、”【複製】レベルが限界値を超えて自動で発動され、複製できないものはなくなりました。以後はアナウンスはされません”と声が響いた。
「イザベラ、『マジックテント』を全部で8張り完成させたぞ、『魔物避け薬』も塗布した状態で、雨が降っても薬は流れない。雪の時対応にレベル3の魔石をテント内の小さな袋に入れれば雪が溶けてテント全体が20度になるように魔石を一緒にして売れば良いよ」
「そんな高級なマジックテントになったの?でも、冒険者なら必需品よね!看板を出して店先に置くわ」
「お店が落ち着いてからにしろよ」
イリーナが帰宅して、ジンが作った「マジックテント」を絶賛していた。
いきなり抱きついてキスをして、ジンが顔を真っ赤になってしまった。
「おおお母さん!私でさえ未だなのに・・・うううう」
「ジン君お昼食べてイザベラと考えた図面を見せて」
昼はピザを大皿にマルゲリータとアンチョビのピザ3枚ずつを出して、ジンジャーエールで食事した。
ジンが考えた図面を見て、魔道具店を横に間口を広げてお隣までの通り沿いに作る事は良いと言ってくれ、今のキッチンを作業場まで広げて、ディアロス爺さんたちの居た1階の店の奥を全て作業場にするようにして”魔女の道楽”とお隣を全て繋げてしまおうとイリーナは言い出した。
食事を終えて、先ずは台所を作業場迄広げて、テーブル8人程が座れるものに変更する。
作業場を全てフローリングに変えて厩舎に通じるところに、トイレとお風呂場を一応1階にも設けるようにした。
お隣の家と”魔女の道楽”の家を繋ぐのは壁を綺麗に無くし、新たにフローリング、壁、廊下等を創り繋げて、2階をイリア叔母さんとゲストルーム2部屋を作り変えて・・・、これをジンは全て【万物創造】魔法と【モデリング】を連続で発動して作り込んで行った。
すでにジンの【万物創造】魔法も【モデリング】も限界値超えのレベル測定不能まで達して居るので、かなり大変ではあったが、午後4時ごろにはほぼ作り込みは終わった。
壁の取り外しも【イレージング】で綺麗に一瞬で消し去り埃などは全く立たない。
イリーナは初めて見るジンの【イレージング】魔法にただただ驚き、恐怖さえも覚えた。
「ジン君あまり今の魔法は人前で連発しないほうが良いわ!国ごと消されると思う人が貴方を危険視する可能性が有るわ」
「そうですね、心しておきます」と答えるジン。
夕方にはほぼ隣との繋ぎ、改築は終了して、新たな”魔女の道楽”王都店として明日から本格的に始める。
「ジン、明日貴方だけキースに【転移】してイリア叔母さんを迎えに行って!午前中に待って居るそうよ」
「わかった、お昼はここで叔母さんもいれて食べれるな」
「きょうの夕食は”夕餉の里”で四人で食べましょう!」とイリーナが言うので宿に歩いて向かった。
『フジ』の夕食はドールに任せてお願いした。
”夕餉の里”で夕食を食べ終え戻って来て、きょうは流石のジンも疲れたようでヒューイと共にベッドにバタンキュー状態で寝てしまった。
「イザベラ、1日で家が出来上がって、これも全てジン君のとんでもない魔法のおかげだけど、この力は周りに出来るだけ秘密にしておかないと本当にこの国がおかしくなるわ、私ももう直ぐで学校を退職できたら、お店を手伝いながらジン君があまり目立たないようにそれとなく動いて見るわ」
「お母さん、お隣の名義はジンのままじゃない?ジンがお金出したからだけど、どうする?」
「別にこのまま少し様子を見ましょう?税金の問題が有ればその時また考えれば良いわ」
そんな会話をしながら、二人とも2階の部屋に上がって寝ることにした。
翌朝、ジンは早めに朝食を食べて、キースに【転移】した。
「ジン君おはよう!私は準備できてるよ。そうそう、今後このお店を引き受けてくれる私の昔からの友人のドロシーさん、魔道具を補充する時よろしくね」
「ジンです、よろしくお願いします」
「ドロシーよ、イリアからさんざんお噂は聞いておりますわ、よろしくね」
「それじゃ、ドロシー、今後ともよろしくね!時々はジンと一緒に来るわね」
そう言って、ジンと一緒に王都に【転移】して”魔女の道楽”に一瞬でついた。
「イリア叔母さん、いらっしゃい、おば様の部屋は2階よ、ジン案内してあげて」
「綺麗な部屋ね、ベッドもふかふかの布団もあるし、こっちがイザベラとイリーナ姉さんの部屋ね?こっちがジン君とヒューイちゃんか・・・」
「イリアさん、頼まれた荷物はここに置いときます」とジンは2階から1階におりて行った。
お昼はイリアとイザベラとヒューイ四人でボルシチとピロシキ、マナバイソンのガーリックステーキに野菜サラダを食べた。
案の定、イリアが美味しさに感激して、ジンに抱きついてキスをする。
「なんで叔母様まで、熟女二人がジンにキスをするの?」
「俺って熟女ゴロシ!」とぼそっと呟くジン。
昼食後は苺紅茶を出してデザートにチョコレートケーキを出して仕上げた。
イリアは信じられない食環境に驚いてただただニコニコ食べ続けて居る。
ジンが「あとはイザベラとイリア叔母さんで店の方を整理してくれ、俺とヒューイはギルドにいってクエストでも受けて来るから」
そう言うと、ジンは直ぐそばの冒険者ギルドに行き、掲示板を眺めた。
「パパ、これはどう?」とヒューイがさしたクエストは王都の中に新たに発見された古代人の遺跡調査と書かれていた。
「ヒューイ、前回も古代遺跡調査だったよな!それでドールが仲間になって・・・、ヒューイは調査のクエストを見つけるのが上手だな!」
「よし、面白そうだから、これにしよう!金貨70枚だぞえらく高額だな」
「リリアン、この調査受けるよ、場所はどこ?」
「実はこの直ぐ近くの街なかなんですよ、王立図書館の地下室があるのですが、書庫拡張工事をしようとして発見された通路が図書館の地下通路とぶつかっていたのです。調査に入った冒険者パーティー3組が戻って来てません。通路の壁などを見ると古代人の作った素材と同一でおそらくは古代人の遺跡跡と言うことになってます」
「わかった、そこの図書館だよね、潜って居るうちに図書館が閉館になっても俺たちは出れるのか?」
「はい、冒険者が調査に入ったら、閉館後も地下出口に兵士が立っていることになっております」
「それじゃ、行って来る。前のパーティーの行方もわかれば情報を持って来る」
ジンは図書館に行き、冒険者ギルドの依頼標を見せて、立ち入り禁止の地下の通路と古代遺跡の通路の交わったところにおりて行った。
「ドール、【ライティング】と【サーチ】で進んで行ってくれ。何かお前の記憶に残る分で共通なところは教えてくれれば俺の方で考えて対処する」
「わかりまして、以前の記憶に重なる部分が有ればご主人様に確認後行動します」
カビ臭い真っ暗な地下道を20メートル程進み、左に行ったところに大きな扉があり、最初の部屋らしき所に出た。
ドアノブをドールが触ると何やら電源のようなものが入って反応したように感じ、自然とドアが開いた。
中には人工のフォレストウルフ五匹がドアを開けたと同時に襲いかかって来るが、ドールが蹴りと、正拳で合金のウルフの体に穴を開けて殺した。
ジンが念のため、魔石も取り除いた。
その部屋にあるドアはドールでも開かない。
ジンが触ると白く光り、カチッと音がして開き、室内から外の通路も明かりがついた。
「なんだかパパに呼応して遺跡が反応して居るみたいね・・・」
扉を開けると、古代語の本がかなりの数置かれており、見ると魔法の解説書も多数入って居るのでジンは【ストレージ】に入れた。
部屋には本以外は特に何もなく廊下を進んで行く。
「ドール、気を付けろ!動く敵対物が来るぞ」
人工のホーンラビット20匹がすごいスピードで向かって来る。
「ドール、俺に任せろ」と言って、20匹のホーンラビトを【結界】で閉じ込め【重力魔法】で潰して【結界】を小さく縮めて5センチ程の金属の立方体にしてしまった。
更に進むと【サーチ】に人工のゴーレム1体が突き当りの部屋にいる。
そこには12体の死体がならんでいた。 恐らく調査に入った冒険者たちだろう。
ゴーレムを【鑑定】すると、戦闘レベル100、再生能力レベル70と出て居る。
「ドール、再生能力が70だからそこそこ再生をするぞ、魔石の位置は1箇所、心臓の所だ」
「了解です、ご主人様」
直ぐに『魔剣雷剣』で首を切り落として、蹴り倒して、起き上がるところを『雷剣』で魔石部分を串刺しにして雷を発生させた。
ブルブルと震えながら雷に打たれたゴーレムは動かなくなった。
冒険者の屍12体とゴーレムを【ストレージ】に入れて部屋を見回すと隠し戸棚が有り、何やら『アーティファクト』が2点隠されて居るようだ。
隠し戸棚を『煌剣』で傷をつけて開けると、中に1枚の図面と1個のミスリル製カップが置かれていた。
ジンが【鑑定(アプレイザル)】すると、図面は空飛ぶ乗り物の設計図とその理論の解説、運転の仕方が羊革で出来た用紙に書き込まれており、ミスリル製カップは『エリクサー』の製造器だった。
カップを持って魔力を流すとコップ一杯に最高級の神級ポーションのエリクサーがなみなみカップに現れる。 とんでもない『アーティファクト』を発見してしまったようだ。
更に進むと下に降りる階段がある。
古代文字で『これより古のダンジョンで、永遠に塞がれるべき場所である』と記されていた。
【サーチ】を掛けると階層が30階層まで有り、1階層がかなり広大な広さで、王都全体の下に巨大なダンジョンが広がって居るようだ。
さらにジンが魔力を強めて【サーチ】をすると、今までに知られていない、未知の魔物の存在が多数居ることがわかった。
これ以上はここを探ることは今の段階では得策ではないと、ジンはこの階段を【隠蔽】を施して、壁と同じ材質で階段の入り口を塞いで強力なシールドを施した。
ここまでの地図も作成して、この階段のところを行き止まりにして上に戻って来た。
図書館の地下と古代人の通路の合流地点に戻って図書館の1階に上がり、兵士に言って、図書館を出た。
神経的にかなり疲れる調査だったが、リリアンに調査終了と冒険者の亡骸を素材置き場に持って行き、ゴーレムなどの亡骸とともに置いた。
リリアンから冒険者の遺体を確保したお礼として金貨10枚を特別に追加でもらい、トータル金貨80枚をカードに入れてもらい、カード金額が白金256枚、金貨99枚、銀貨87枚、銅貨211枚になった。
ジン等3人が”魔女の道楽”に戻って来ると、すでにイリーナが戻っていて妹のイリアと雑談をしていた。
「ジン君またダンジョンでも潜ったの?何だかただのクエストじゃなかったような・・・」
「イリーナさんは鋭いな、実は図書館の地下に発見された古代人の遺跡の調査に3人で潜って、大変な事が分かったんだよ」
ジンは地下に潜った内容を3人に語って聞かせた。
「すると、この王都の地下に古代ダンジョンが30階層も広がって、未だ見た事もない魔物が蠢いて居るというの?」
「ええ、高ランクの冒険者が1体のゴーレムに全滅されて、12体の遺体を回収して来ましたよ、それととんでもない『アーティファクト』を手に入れたのだけど・・・」
「どんなものなの?」とイリア叔母さん。
「実は高級というか神級ポーションの『エリクサー』の製造カップを手に入れちゃった!それと空飛ぶ乗り物の設計図」
「”魔女の道楽”で売るわけにはいかないポーションだよね」とジン。
「ジンが作ってくれたテントは金貨2枚で売ろうと思うけどどう?」
「謳い文句に『亜空間魔法』で中は広く四人寝れて、魔物避けの薬剤をコーティングして居るため安心して寝れるし、雨や雪でも魔石を入れておけば20度に保たれて雪でも魔物避けは効果を失わないと説明書きに入れて看板を出すわ!」とイザベラ。
「あと、『魔物避け薬』の散霧する瓶は銀貨10枚で売ることにしたわ。明日新規開店セールから店先にテント8張り、瓶を10本店頭に並べるわ」とイリーナが言って、「そうそう、来月から私も学校を退職してこの店で看板娘(?)として店頭にたつわよ」とイリーナがいう。
「イリーナさん、図書館の下に広がるダンジョンの件は暫くはここだけの話にしておきますか?それともギルドに相談した方がいいかな?」
「暫くここだけの話にしておきましょう、ダンジョンの入り口はしっかり塞いで【シールド】もして【隠蔽】をして居るのでしょ?普通の冒険者というかSランクでもそこまではわからないわ!」
「明日は、”魔女の道楽”のある意味新規開店よ!イリアもイザベラも頑張ってね」とイリーナが二人を鼓舞した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます