第18話
いくつもの本を読んでいる
誰よりも本を読んでいる
それはそれはそれはいい格好しいの嘘である
手のひらに収まるほどの手の内に収まるほどの短い文しか読めないでいる
記憶という物語の中に自分を見出だすなら現実という不純物の泥に顔を突っ込んで溺れてしまえばいい
誰よりも傷ついたならそれを埋めるために読めるはずだ呼べるはずだ
口内で収まる酸味ならばよし
脳内に滞る渋みなら悪し
酒を飲む酒を飲めよ
全てに背を向けられる明日には現実を突きつけられる
孤独から逃れようと酒を飲もうものなら言い様のない不安感と語彙に乏しい寂寥が胸を焼く
価値観の違いがそれぞれの運命を分ける前に価値観の違う誰かを探さねばならない苦痛が足裏を刺す
飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない飛びたくない
誰よりも地を這っていたい誰よりも血を知っていたい
溢れる溢れる溢れる感情の波が溢れてしまえ溺れてしまえ
くそくらえだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます