第10話

自分が嫌われているかもしれないという幼稚な思いも酒で流せば全て一緒だ

忘れられているかもしれないと言う葛藤も今さら多弁だ

可能な限り自分の希望を伝えるばかりで時が遅いと皆が言う自分の口からも出てくる


何より大切にしていた人の縁と言うものも人から見ればただただ繋がりだ

縁を結ぶ価値もないほど薄らいで


涙を流したあとも涙がこぼれ落ちた染みも全てがなくなって虚無のなかに消え行く


誰からも嫌われたくないと言うのはただの願いだ

流されこそすれど言うまでもない結論だ

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