第6話 釈迦(妃達)の掌! (1)
「あら~、シルフィーさん、二人は~?」と玉座──!
そう、この帝国ジャポネの神殿の大広間──玉座の間にある、当たり前の椅子……。
皇帝陛下の、玉座の左右にある女王陛下! 太后陛下の玉座が、皇帝陛下の玉座を挟むように左右に一つずつある。
その西側──!
西太后と呼ばれる獣人……。
猫科の優艶な女性が、真っ赤な着物を淫らに着衣をした状態で、気だるげに椅子に座ったままで、東太后シルフィーへと二人……。
そう、エリエ閣下と沙羅閣下の様子はどうなのだ? と尋ねる。
「藍華さん! 聞かぬでもわかっているでしょう」と。
東太后シルフィー様は、自身と同じ立場、地位である。
まあ、このような不祥事……。
そう、このように、家出癖のある皇帝陛下ケインの代わりに政務を行う、丞相、大将軍も兼ねた二人の一人──。
西太后藍華様へと、エリエ様と沙羅様は、何時もの調子で、慌てて飛び出したと。
自身の話しに耳を傾けていない二人と。
その二人が只今とっている行動がわかるのに尋ねてきた西太后藍華様へと、自身の頬を膨らませプンプンと告げれば。
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