第5話 伝説の王様が家出をしたらしい? (4)
だから帝国ジャポネの東太后様は、自身の脳裏で。
(はぁ~、二人には本当に困ったものですね~。二人がこんな感じでいつも、あのひとのことを甘やかすから。あのひと~。ケインの家出癖が治らないのでしょうに~)と呆れ。
そして嘆くのだ。
帝国ジャポネの皇帝陛下の妃でもある二人──。
エリエと沙羅の二人が皇帝陛下を直ぐに甘やかすからいけないとね。
でもシルフィー東太后様の不満……。
そう、自身の夫でもあるケイン皇帝陛下への不満は収まる訳はないから。
(もう、ケインは~。お城に帰ってきたら~。今回は、お尻ペンペンの刑だけでは、すましはしませんからね~。今回はケインをひっとらえたら、ダーツの的にしてやるのだからぁ~)と。
只今家出中?
それとも城出? と、言った方が良いのか。
まあ、三人いわく? 今回も凝りもしないで城出をした。
この帝国ジャポネの皇帝ケインへと、東太后シルフィーは、自身の頬を膨らませながら、己の脳裏で。
この後も不満をブツブツと漏らしたらしい。
◇◇◇
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