第95話 スキル美容整形

 俺はフランカにミザリア達へお願いした事と同じ事を頼んだ。

 まだ処女である時の物が必要なのだ。

 髪の毛数本、先程まで着ていた服と下着、陰毛数本が必要だ。

 欲しいのではなく、必要なのだ。


「フランカ、その、君のおけけと、髪の毛を少し、さっきまで着ていた服を提供して欲しい。変な事を頼んでしまうけど、真面目な話なんだ」


 フランカは自らの髪の毛と陰毛を数本むしり取り、何も言わずにただニッコリと微笑んで渡してきた。何の為に必要なのか聞いてくる事もなく、ただ言われたままに実行した感じかな?。有り難いけど、この笑みの意味は?誤解していないよね?しつこいようだけど、俺は陰毛を愛でたり集める事に悦びを感じたり、そんな趣味なんてないから。でも、戦争の時、兵士達は処女の陰毛を弾除けのお守りとして身に着けていたと何かで見た事があるし、映画でもあったが本当の話なんだろうか?と思ったんだよな。でも、俺は馬鹿だからその話にあやかって、老婆の所で買ったポーチに、1本ずつ御守りとして入れてあるんだ。勿論誰の毛か分かるようにしてあるけど、島でこっそり老婆に勧められたから。


 俺が御守り以外に陰毛を必要とする理由は趣味だ!

 いや、俺のじゃない。ガチャの方だ。ガチャを回すのが趣味と化してきそうだけど。えっ?既に依存しているって?手遅れか・・・


 回していないガチャに有るのだ。処女物シリーズが。

 人数が6人分必要で断念していたが、6人目が目の前に居るのだ。島で老婆から貰ったアイテムは5人分でガチャの人数と合わないからおかしいとか思っていたんだ。

 疑問は有ったが、今までに不可能なガチャが無かったからだ。

 既にムネチカとエルザにはミザリアを経由してお願いして貰っている。

 集める物がえぐいし、変態チックなのが何故か多い。言っておくがガチャの内容は俺の趣味ではない。あの死んだ召喚者から、ガチャのギフトを奪った時点で既に発生していたガチャだ。


 処女シリーズも必要な物を集めるのは基本的に仲間からしか無理だ。

 見知らぬ人に、貴女が処女なら下着を売ってくださいとか、陰毛を売ってくださいとか、変態そのものだ。通報されるのがオチだけど、でも、この世界で俺が生きていくのに、ぜひとも回したいガチャのひとつなんだ。

 それに、頼んだり聞いた女性が処女じゃなかったら痛過ぎる。この世界は貞操観念が今の日本のそれと違いかなり強く、未婚の場合で処女じゃない者は淫乱、売女と非難を浴びるのだ。


 フランカはずっとさらしを巻いて胸を圧迫していた。

 なので、胸の形が崩れていた。乳首に異常はないのだが、乳房の形が嫌で俺に触って貰うのが申し訳ないと言う。でも今胸に手を持っていったよね?既に異常が始まっているのか。喋る内容に一貫性がないから急がないと。


 しかし、彼女の胸を治す手段があるのだ。

 ガチャから得られる特殊なスキルが!


 それは美容整形だ。

 形の崩れた胸を再建する事が可能なはずだ。

 他の効果はヒールでは治せない古傷や染みを治す等だ。要は見た目を治す。


 既に取得していたのだ。

 それは童貞を捨てた時のみの限定ガチャで取得していたのだ。


 触媒がその時の俺の体液だったからだ。ミザリアと愛し合った直後に、こっそりガチャを回してゲットしたスキルだ。彼女が寝ている時にこっそりとね。

 他に処女再生、避妊、堕胎等があり、その中からランダムでの取得だった。


 ミザリアの脚には昔負った傷の中に一生傷があった。正確には脚の付け根に有ったその傷を消してあげたのだ。

 そこでフランカの胸を治す事にした。


 風呂上がりにベッドへフランカを寝かせる。いうがままである。

 やはり胸がペッチャリになり、形が崩れていた。立っている時の弾力は、問題なかったが。


 俺がスキルを発動すると、フランカはくすぐったそうにしていたが、段々見事な形の胸に変わっていった。

 大きさは変わらないが、立体が復活した。そしてフランカは、本来の形に戻った胸を見て泣いたのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る