迫られた返答
フィファーナは現在帝国で起きている状況をギン達に説明を行い、いよいよギン達に帝国との戦いを受けて立つか、カイスの説得をするかの返答の催促を試みるが、突然の催促にギンが戸惑い、フィファーナに言葉を発する。
「待ってくれ、まだ俺達の間で結論がでていないんだが」
「さっきも言ったであろう、そんなにゆうちょはないと、それに今意見が統一できなければどの道カイスを説得するのは無理じゃ」
ギン達の間でも意見は未だ割れているが、フィファーナはもはや猶予はないと判断し、ギン達に返答の催促をしたのである。
フィファーナの言葉を聞いてギンは更にフィファーナに尋ねる。
「なら、このまま俺達の間で結論が出なければどうする気だ?」
「無論、帝国に帰還し戦争の準備をする。帝国の将軍として当然じゃ、おっと分かっておるとは思うが力づくでわらわを止めようとすればそれは帝国に対する宣戦布告ととられるぞ」
結論が出なければ、帝国への帰還をすると宣言するフィファーナに対し、もはやギンはかける言葉が見つからなかった、そんな時エイムが一同に声をかける。
「あの皆さん、まだ私が意見を言ってなかったので、それで決めましょう」
「そうね、エイムの意見を聞いたうえでしっかり話してそれで決めないと」
「私はカイスさんを説得すべきだと思います。もちろんフィファーナ将軍には帝国内にいる領主の説得をお願いしたうえでですけど」
「なにかいい方法がもしあったら教えてくれる?」
ルルーの問いに対しエイムは自らの考えを話す。
「さっきのブライアンさんの考えに近いんですけど、私達も帝国に乗り込んで話し合いに持ちこむ点は同じですが……」
「ギガス皇帝の時と同じようにカイスと戦って話し合いに持ちこむんじゃないの?」
「きっと私達が帝国に乗り込めば、兵を送ってくるはずです。まずはその時にあの人達を説得できればと思います」
「あの人達……まさか⁉」
ルルーは説得対象を察し、ギンが先んじてエイムに確認する。
「トーラスとエンビデスか?」
「はい、私達だけではカイスさんが話を聞くのは難しいと思うので副官のトーラスさんや、ギガス皇帝の参謀だったエンビデスさんの話ならカイスさんも聞いてくれるかもしれません」
「しかしあの2人もカイスに同調しているかもしれないし、帝国を守りたい気持ちも同じはずだ」
「それでも話してみないと分かりません、私はまずこの2人と話してみるべきだと思います」
エイムの口から出た思わぬ提案、ギン達の意見は統一されるのか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます