親と子の意見
フィファーナはギン達がカイスの説得をすることを決めた場合の動きとして自らは帝国内の領主達の説得をする動きを考えているという事を打ち明ける。
同時に現在帝都で国政に携わっているルドルフに代わり、ルホール領内の政務を行っているルドルフの息子ルードの説得をする事も話す。
現在のルドルフは国政にかかりきりで、ルホールをないがしろにしているのではないかという不満が領内より出ているが、その話を聞いてプラナに疑問が浮かんだので、フィファーナに聞いてみる。
「フィファーナ将軍、それはルード様にルホール領を将来的に治めてもらう為にお任せしているという事ではないのですか?」
「わらわもそう思った、ルードも優秀ではあるが、経験不足は否めん、父親に相談の文も送っていたようじゃが、返事はこなんだ。これをルードの周りにおった者達がルホールをないがしろにしていると主張しているようで、ルードも板挟みになっておる」
フィファーナの話を聞き、ルルーがある結論に達し、フィファーナに告げる。
「それってルホールの領主を息子に継承させるべきという声があがっているという事ですか?」
「そうじゃ、じゃがそれにはルドルフに隠居という形をとってもらう必要がある。今のルドルフが権力を手放す話に応じるとは思えんがな」
このやり取りに更にプラナも加わり、言葉を発する。
「そうするとルード様の側近達がルドルフ様の排除に乗り出す恐れがあります」
「じゃからこそ、ルード自身に立ち上がってもらうよう説得しなければいかんと思っておる」
フィファーナは現状ではルード側近の主導でルドルフに対しての排除の動きが起こる恐れがある事を懸念している。その前にルードを説得し、ルード自身にプレツとの休戦を主張してもらおうというものだ。
この意見に対してブライアンが違和感を覚え、それをフィファーナに話す。
「だけど、親と子で意見が割れたんじゃ、それも争いの元になったりしねえのか?」
「これは領内の不満を上手くすくいあげたルードにこそ新領主がふさわしいと思わせる為の方法じゃ、無論ルード自身が決意をせねば意味はないがの」
「カイスの説得の為にはまず、帝国のあらゆる奴に働きかけねえとダメか、面倒だな」
「じゃが、これくらいせねば、また衝突は避けられまい、さあそち達はどうするのじゃ?わらわもさすがにそこまでゆうちょにはできんぞ」
フィファーナより返答の催促をされ、ギン達はどういう選択をするのか?
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