女将軍の演舞
グラッス国王側近はヨナが自らに弓を向けたことで、人質にとっていた義弟であるフランツを部下に命じ殺そうとしたが、その瞬間謎の男達に人質となっていたダリル、フランツ、ニーは救出された。
グラッス国王達もヨナ達も戸惑っている中、その場にブロッス帝国将軍フィファーナが現れ、言葉を発する。
「久しいのう、ジエイ、まさかそちらがこの国にいるとは思わなんだぞ」
「フィファーナ将軍⁉」
ジエイがフィファーナが現れたことに驚嘆しているとウィルがジエイに尋ねている。
「ジエイ、あの女は一体誰なんだ?」
「あれはフィファーナ将軍といい、ブロッス帝国の将軍の1人です」
「帝国の将軍が何故ここにいるんだ?」
ウィルが疑問を口にすると側近がフィファーナに対して言い放っていた。
「貴様らが何故ここに?まさか我らの侵攻に先んじて攻めてきたのか、しかし大部隊が接近している情報はなかったぞ」
「当たり前じゃ、我らは相当前にこの国に潜入しておったからな」
「何⁉」
フィファーナの発言を聞いたジエイが以前帝国に攻め入った時の事を思い出し、呟く。
「そうか、だからあの時にフィファーナ将軍の部隊はいなかったのか」
ジエイの呟きが聞こえたのか、フィファーナはジエイに対して返答をする。
「そうじゃ、陛下のご命令でそちらにプレツで敗れてからグラッスへの潜入調査をしてたのじゃ?」
「何でだよ?プレツとかならともかく、あの時の帝国にはとてもグラッスじゃ太刀打ちできなかったはずじゃ?」
ウィルの疑問に対しフィファーナが答える。
「グラッスの軍事力が問題ではない、どうもグラッスには不穏な動きがあってな?」
「不穏?」
「そうじゃ、グラッスの裏には魔族がおるのではないかとエンビデスが睨んでおり、国内から動けんあやつに代わりわらわが探っていたのじゃ」
フィファーナの発言に対し国王が抗議をする。
「何を申しておる、我が国が魔族の支援を受けている事実はない。そなたらの調査不足ではないのか」
「何もグラッスそのものが支援を受ける必要はない。特定の個人が魔族より支援を受け、その者が国王をも欺き上手く自らの思う方に誘導できればよいのじゃ、のう、グラッス国王の側近であるガンシルよ」
フィファーナが指を指した先にはグラッス国王側近ガンシルがおり、ガンシルはフィファーナの発言に対し抗議をする。
「何を申しておるか、我らを流言で分断しようとしてもそうはいかんぞ」
「ふん、あくまでしらを切るか、ならばこちらにも考えがある」
フィファーナの策とは?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます