魔導騎士団長、その思い
ギン達がギガス皇帝との戦闘のさなかに、魔導騎士団長カイスが怪我をおして戦闘に参加する。
ギガスより戦闘許可を得て、カイスが戦線に加わることとなったが、そんなカイスにエイムが言葉を言い放つ。
「そんな身体で戦う事は無理です。おとなしく退いてください」
「私が怪我人だから情けをかけるというのか、甘く見られたものだな」
「そうじゃありません、プラナさんを
「それはどういう意味だ?」
エイムの言葉の意味が理解できずにカイスは尋ね、エイムが返答をする。
「あの時、プラナさんを斬らなかったのは、騎士としての誇りや、ギンさんやプラナさんの為だけだったんですか⁉」
「何だと?」
「あなたは斬らなかったんじゃなく、斬れなかったんです。プラナさんがあなたを思っているように、あなたもプラナさんが部下としてだけじゃなく、とても大切な人だったからじゃないんですか⁉」
エイムの言葉にギンを始めとした仲間達が驚愕し、思わずギンが言葉を漏らす。
「何だって⁉」
ギンが言葉を漏らした直後に、ヨナも言葉を発し、それにミニルが反応をする。
「まさか、あいつもプラナに惚れていたって事?」
「利敵行為をしたプラナさんを、騎士の誇りとかだけで斬らないのはおかしいとは思っていたけど……」
ヨナとミニルがやり取りをしているとギンがカイスに呼びかける。
「カイス、本当にエイムの言う通りだとするなら、尚更お前がプラナを悲しませる行為をすべきではない、その身体で戦えば勝敗が決する前にお前が死んでしまう。だから……」
「黙れギン!私は帝国の騎士としてこの身が滅びようとも戦わねばならんのだ」
カイスの頑なな態度を見てルルーがギンに呼びかける。
「ギン、彼は私達が止めるわ。あなた達はギガス皇帝を頼むわ。エイムの魔法があれば勝てるかもしれない!」
「分かった、ブライアン、ジエイやれるか?」
ギンの問いかけに、ブライアンとジエイが返答をする。
「ああ、やるぜ」
「ここで退くわけにはいきません」
ブライアン達の返答を聞いたギンがエイムに声をかけている。
「エイム、俺達がギガスの隙を作ってみせる。魔法を頼むぞ」
「はい、お願いします」
ギン達が臨戦態勢に入ると、ギガスがほくそ笑みながら言葉を発する。
「魔法か、それすら無駄だという事を教えてやろう」
エイムの強力な魔法がギガスに炸裂すればギン達に勝利の可能性がある。勝利を引き寄せろ!
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