負けられない戦い
いよいよブロッス帝国皇帝ギガスとの戦いが城の大広間で開戦しようとしている。
どうにかギンはギガスを戦闘不能に追い込めないかを思案していると、ヨナが声をかける。
「ギン、とりあえず周りの兵士はあたしと傭兵達、それからウィルが相手をするよ。ミニルも後方からでいいからあたし達をサポートしてよ」
「おお、任せろ」
「うん、ヨナも兄さんも気を付けてね」
ムルカからも作戦の提案がなされる。
「ギン殿、エンビデス宰相が率いる魔導師団を私とルルー、エイム殿がしよう」
「それで、ムルカ様、作戦はどのようになさいますか?」
「私は強化魔法で彼らに対抗しようと思う。ルルー、貴殿の魔力障壁も加われば防御面はかなり強いであろう」
ルルーとムルカの作戦案に更にエイムが案を付け加える。
「ムルカ様、それなら私も魔力障壁を重ね掛けします」
「いいえ、エイムは全魔力を攻撃魔法に使用して」
「でも、それで大丈夫なんですか?」
「私達が相手をするのはギガス皇帝、そして強力な魔法を使うエンビデスよ。きっとエンビデスの魔力にはあなたでないと対抗できないわ」
ルルーは自らの魔力はエンビデスやエイムに及ばず、悔しい思いがあるが、それを呑み込み、自身にできる精一杯をしつつ、仲間を信じることとしたのだ。
「分かりました。私達は負けるわけにはいきませんからね」
「頼んだわよ」
そしてギンもブライアンとジエイに声をかける。
「ブライアン、ジエイ、兵をなぎ倒しつつ俺と一緒にギガスの所まで向かうぞ」
「おお、やってやんぜ」
「承知しました」
それぞれの役割が決まったところでギンが一同に呼びかける。
「この戦いが正念場だ。俺達は負けるわけにはいかない」
「はい、私達の帰りを待っている人達がいますから」
「俺達の力をうぬぼれている奴らに見せてやろうぜ」
「最後まであきらめずに戦うわ」
「我が命を人々の為に使えることを喜ばしく思う」
「我が術の真髄を見せましょう」
「こんな大仕事めったにないからね」
「親父達でもできなかったことが俺達にはできるんだ」
「戦いを終わらせて、みんなが安心できるように」
それぞれの士気は高まり、いよいよ開戦となった。
早速、ヨナと傭兵団、それからウィル達が早速兵士に対し攻撃を仕掛ける。
ウィルはルルーの水魔法を水の短剣にしてそれで兵士達に斬りこんでいく。
更にヨナも魔法の弓で兵をしびれさせる。
「おらおら覚悟しな!今日のあたしは100発100中だよ!」
「すげえぜ!姉御!」
「感心してないであんたらも頑張んな」
「ヘイ!姉御」
一同の心を1つとし、戦いに臨んでいくギン達。勝利せよ!
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