第2話 妹と妹の友達が魔法少女だったんですけど!?
「おはよう!お兄ちゃん!」
「あぁ、おはよう。リリー」
ソファーに座っている妹のリリーが今日も元気よく挨拶してくる。リリーは9年前に俺の親とリリーの親が再婚して出来た義妹だ。血は繋がっていない。リリーは北方系ハーフでロングヘアの銀髪で白銀に近い白い肌の小学5年生だ。両親は二人共海外で仕事をしていて、今は妹と二人暮らしだ。
「お兄ちゃん、今日の朝ごはんはなに?」
「ん?今日は無難に目玉焼きにベーコン、みそ汁にご飯かな」
「私も手伝う!」
「お、手伝ってくれるのか」
「うん!お手伝いする!」
「ありがとな」
そうして、今日の朝ごはんを作り始める。そして、リリーと分担したお陰で早く作る事が出来た。
「じゃあ頂こうか」
「うん!せーの!」
「「いただきます」」
二人で食事を始める。うん、いつもの味だ。ちょっと味噌が濃い気がするが、おいしい。
(マスター、少しよろしいでしょうか)
ん?別に構わないが?
(妹さんであるリリーさんですが、あの子魔法少女です)
・・・・・・・・??? すまない。もう一度言ってくれ
(はい、リリーさんは魔法少女です)
「ぶうううう!!!!」
「ちょっ!お兄ちゃん大丈夫!?」
あまりに急な出来事だったためみそ汁を吹いてしまう。妹が魔法少女!?は?何かの冗談だろ!?
「あはは、大丈夫だよリリー。ちょっと思い出し笑いしただけだから」
「そ、それなら別にいいんだけど、はい、ティッシュ」
「おう、すまんな」
リリーからティッシュを受け取るとリリーと一緒に掃除をしてくれる。本当にいい妹だ。
なぁアスナ。本当にリリーは魔法少女なのか?未だに信じられないのだが
(はい、勝手ながら『鑑定』を使用したところ、魔法少女と出ました)
う、嘘だろ!?・・・・・いや待て。意外と思い当たる節はある。急に夜、出かけて行ったり、そして帰ってくると服が少し汚れて帰ってきたり、いつの間にか壁が壊れたと思ったらまたいつの間にか直っているしと、意外とある。まさか、本当にそうなのか!?
俺は最後の希望として、『鑑定』を使ってみる。
ステータス―――――――――――――
日野森 リリー
レベル1
魔法少女時 レベル23
――――――――――――――――――
まだ俺の鑑定のレベルが低いのでこれだけしか見れなかったが、これだけで十分だった。
リ、リリーが魔法少女だったなんてこれは現実か?
(いえ、マスター。これは現実です)
て、ていうことはリリーはもう魔物と戦った事があるってことだよな。
(はい、レベルが上がっているって事はそのはずです。魔法少女は特別な魔道具を使う事で魔法少女になれます。その力は普通の魔術師より上です)
・・・もしかして、俺ってリリーより弱い?
(通常時はリリーさんより強いはずですが、魔法少女になると圧倒的に上かと)
・・・・・
俺はアスナの言葉を聞いて心の中で決意する。
お兄ちゃんが強くなって妹が魔法少女しなくてもいいようにする!!
そう決意した俺は急いで朝ごはんをかき混ぜて食べ終わる。
「お、お兄ちゃん。どうしたの急に、行儀悪いよ」
「悪いリリー。俺の食器も片付けておいてくれないか」
「!!??お、お兄ちゃんが使った皿、お箸、・・・う、うん分かった」
「そうか、ありがとう」
最初の声は何を言っているのか分からなかったが、リリーは了承してくれた。
「じゃあ少し出かけて来るから、知らない人が来ても開けるなよ」
「う、うん。お兄ちゃん行ってらっしゃい」
「あぁ、行ってきます」
リビングを後にした俺は玄関へと向かう。そして、靴を履きいざ外へ行こうとすると、
ピーポン
と、チャイムの音が鳴った。誰だと思い玄関を開けると、妹の友達である
「あ!えと、その、おはようございます、雄二お兄さん。きょ、今日はリリーと遊ぶ予定があって来ました」
彼女は
「そうなのか。いつもリリーと遊んでくれてありがとな。リリーはリビングにいるから遊んでおいで。俺はちょっと用事があるから」
「そ、そうなんですね。それではお邪魔します」
「うん、いらっしゃい。リリーをよろしくね」
「はい、分かりました」
そうして、美由紀ちゃんは俺へ礼をしてリビングの中へ入って行った。やっぱり、美由紀ちゃんはいい子だな。
(その美由紀さんもですが、彼女もまた魔法少女です)
・・・・ん?魔法少女?美由紀ちゃんが?
(はい、美由紀さんもリリーさんと同じように魔法少女です)
「・・・マジかよ」
まさか、美由紀ちゃんまで魔法少女だったとは。この地域には魔法少女が多いのか?
(いえ、ただの偶然かと)
「そ、そうだな」
そうして、俺は玄関の外へ出るのだった。
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