幽霊だよね?強すぎん?
『心良くんそこは違うよ。だって物理は単位が公式なんだよ?その割り算逆じゃん。公式書いてあるなんて、もう算数だよ?なんで間違うの?』
えっ?そんな簡単に公式が分かるの?物理って簡単じゃん。
『心良くん、歴史は長い物語りなんだよ?なんで聖徳太子が大日本帝国憲法なの?飛ばし読みしすぎ!!ストーリーで覚えるんだよ?そこには技術や人間関係などなど楽しいこと沢山なんだよ?』
ひたすら暗記科目じゃないの?物語でも覚えるのは大変だけどね
『心良くん、心良くん、英語だからって諦めちゃだめだよ?文字なんて26種しかないんだよ?楽勝じゃん。あっそこL抜けてるよ』
俺は日本人だから英語は無理だって!!文法とか分からないからね?
『心良くん、数学なのに引き算間違わないでよ。そこは、四則計算だから算数だよ?』
うっかりミスだから、いいじゃん5−3=3でもさ。
『ねぇねぇ、心良くん、アルコールの化学式をどうやって間違えたら、トリニトロトルエンの化学式が書けるの?爆弾好きなの?それはTNTだからね?なんで知ってるの?』
あれ?こんな感じじゃなかったけ??適当に書いたからさ。
『心良くん、足遅くない?なんでサッカーでしかもドリブルしてる水泳部男子より遅いの?』
ゼェゼェ水泳部のスタミナが異常なんだって!!幽子は足速いすぎ!!死んだ姿の幽霊が日光の中を疾走するとこシュールすぎ!!
『心良くん、直すは物だよ?そのそこは病気だから、さんずいの治すだよ?本当に男子校生なの?ねぇねぇ日本人なのに大丈夫なん?』
そうな使い分けだったね。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんな感じで幽子のスペックはものすごく高かった。勉強にはなったよ。スプラッタな見た目が残念すぎるけど。
さすがに幽子も重い学校の空気を察してかにそこまではっちゃけたことはなく無事に学校が終わる。今夜は優子のお通夜もあるし、何より部活動と居残りは一時的に禁止されているから全員が下校する。
俺達の学年は先ずは今夜のお通夜に呼ばれてるから早く帰って向かうことになる。そんな下校中だ。
『心良くんの将来が心配何だけど?卒業出来るの?』
背後霊のせいで寝不足だし注意力散漫なだけだよ。
『言い訳は良くないと思います!!でこの後は○○見るよね?』
見ないしそもそもこれから幽子のお通夜に、行くからそんな暇ないからね。
『えっ幽子の夜伽でイクの?』
どんな間違いだよ!!お通夜!!幽子はもう死んでるからね!!
『お通夜の事を夜伽って言うんだよ!!夜通し幽子とすごすよね?幽子と一緒の夜だよ!!』
へぇへぇへぇ〜!!頭の良さの使い方が残念すぎるよ。
『1日も真面目に勉強教えたからご褒美欲しい〜!!今から女の子をナンパしてワン・ナイトラブ見せてくれてもいいよ』
お通夜はどこにいった??
『一緒に朝まで幽子といるよ?まさにお通夜じゃん!!』
ナンパなんてやらないし、なんで同い年のスプラッタ幽霊に視姦されながら、ワンナイトラブをやらないといけないの?
『供養じゃないかなぁ?お通夜より楽しそうじゃん』
お通夜じゃないって認めてるじゃん!!
『ドンマイ♪細かいとこを気にすんな』
気にするわ!!あとドンマイって幽子が言うな!!
『えー、人生一回だよ?楽しまないと損だよ?』
もう死んでて幽霊になった幽子が言っても、全く説得力がないから!!二度目の幽霊人生を謳歌してるじゃん!!
『男が細かいことは気にすんな♪』
細かくねぇ、ぜんぜん細かいことじゃねぇよ。
しかし俺は成仏する可能性にかけて、背後霊が取り憑いててもお通夜に出席するため、帰宅して同級生が何人かで集まり会場に向かうための合流する予定だ。
俺は幽子の嫌がらせに耐えながら、待合せ場所に向かう前に、家で軽食を食べてなんとか級友の親御さんの8人乗りのミニバンで移動する。
乗ってるのは、クラスは違えど家の近い級友なので、男女も混在している。
『おっと、あの子は私のクラスの海和紗佳じゃん。あの子は、ショーツはTバック派なんだよ?胸はナイトブラっていう、変わり者なんだよ?たぶん今もTバックなはずだよ?』
「っっ!?ゴホッゴホッゴホッ」
危うく吹くところだった。沈痛な雰囲気の車内に幽子の爆弾発言が俺にだけ聞こえる。変に我慢したから咽てしまい苦しい。
それで逆に誤魔化せたから良しとしよう。
なんとか幽子の攻撃に耐えて、幽子のお通夜会場に到着する。
おかけで、海和紗佳ちゃんの下着の数からショタコンという性癖に彼氏歴、趣味に学力まで教えられたよ。
そんな情報どうすれば良いのか分からないけど、ショタコンなんだから俺にチャンスがあるとでも??
彼氏全員年下じゃん。
さて会場に入るために並んで名前を書いて、棺桶の置いてある部屋に入る。そばには泣き腫らした顔のお母さんらしき人がいる。
「本当は幽子の顔を見てお別れして欲しいのですけど、見てもらうにはあまりにも女の子として可哀想なので、ごめんなさい」
幽子を見ると、そりゃ頭も強打してて乾かない謎の血が顔についてるし、グロい感じの怪我もあるつまりは見慣れたくないスプラッタしてる。
『お母さん?幽子が幽霊になったよ?どう?かわいい?』
やめたれ。残酷すぎる。
『お母さんなのに気が付いてくれない〜!!』
知らぬが仏って本当だな。
暫くしてお父さんらしき人もやって来る。この人も泣いて泣いて悲しんでるのが分かる顔をしている。
『おお〜父が変な顔してるー!ねぇねぇ幽子は幽霊生謳歌してるよ!!どうかな?ねぇねぇ幽子の第2の姿だよ!!見てー』
幽霊生ってなに!?あとその死んだときの姿はもう見ないほうが幸せだと思う。だからさ、やめてあげて。
『霊感なさすぎない?愛しの娘がいるのに気が付かないとかありえなくない?』
スプラッタしてるJKな娘に会いたくないと思うなぁ。
『やっぱり話してくれる心良くんが一番だ。ねぇねぇ幽子と今から遊ぼうぜ』
貴女のお通夜に参加するのでお断りします。
『つまんない!!だって幽子死んでるけど、生きてるじゃん』
死んでるからお通夜するの!!幽霊は生きてねぇよ!!
そして手配されてた席に座っているとお通夜が始まる。
お坊さんが5人もいて盛大なお通夜が始まる。あの世に安心して送られるはずの主役は騒ぎ疲れて、俺の背中で寝てる。背後霊が爆睡っておかしくね?
だってさお坊さんが5人もいてお経に念を仏唱えてるんだけど・・・まぁ魔法じゃないけどさ。幽霊が自分をあの世に送るための念仏を子守唄にするなよ。
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お通夜を爆睡して、起きない幽子も背後霊なのでなんか俺が移動すると引きずれた。寝てるけど取り憑いてる俺からは離れないらしい。
スプラッタ系女子校生を引きずるのとかありえねーと、思いつつ帰宅して就寝した。翌日は臨時休校なので、本浄の本家へ除霊に行くことになってる。
翌朝、幽子がやっぱり俺の上で寝てるために金縛りというか全身バッキバッキ過ぎて目覚ましより早く起きる。
『おはよー、お経と念仏は気持ちよく寝られるね』
「こっちはのしかかれて、最悪な寝心地だよ!!それとお通夜で爆睡はない」
『死んだ自分のお通夜だし、良くない?』
「はぁ、もう諦めるしかないかぁ、今日は本気の魔法使いに除霊を頼むんだけどね」
『30超えて童貞の集団?私ってもしかして輪姦される!?』
「幽霊を輪姦しないって、スプラッタだし」
『ん?可愛ければなんでもいいのが男の子でしょ?』
「ソンナコトナイヨ」
そこに親父が呼びにくる。どうやら目覚ましの時間らしい。
「シン行くぞ!今日はたまたま、本浄の神社に水岡の当主が来てるらしいぞ。水岡家もいるなら何とかなるさ」
「水岡の当主!?会ったことないけどいいの?」
「向こうが来いって言うから大丈夫だろ?」
『マジ!?やっぱり童貞に輪姦される!?』
「ハハハ、お父さんはド変態であるが、その前に紳士である。安心しなさい」
「『全く安心できん』」
それでも幽子は俺に取り憑いてるから、無理矢理でも車外にいてもついてくる。路上を引き摺ることになるけども。
親父の運転する車で数時間ほど田舎へ走ると神社につく。一応は神主さんがいる大きさではある。
自宅兼社務所に尋ねると、神主さんと優しげ雰囲気なのに黒い喪服みたいなスーツのお爺さんがいる。
「本浄の傍系かの?ワシは
「よく来たな。優人は可愛がってた孫を事故で無くして愚痴りに来てるだけだ。気にするな。さて取り憑いてるのはその少女でいいのかな?」
『おお〜イケオジが二人も〜♪これなら輪姦されてもいいかも』
「なかなかに興味深い。これほど意識を保った幽霊は初めて見る」
凄腕魔法使いの二人にも、驚きを持って幽子を観察すると、除霊を始めるようだ。
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