冒険者
第12話 サーチャー
あれから三ヶ月、アズベルさん達は別の街に行き。俺はハンターとして活動している。怪我もするが、自作ポーションや聖魔法で治るくらいの怪我だ。まだまだ試行錯誤しながらスキルやこの世界に馴染もうとしている。
「朝からこんなに食えねぇって!」
「うっせぇ!昨日あんだけ怪我して帰ってきたんだ!食って早く治せ」
昨日はシルバーウルフに噛まれてしまったが、直ぐに聖魔法で怪我を治したまではよかった。防具に穴が空いてるのと血だらけで帰ってきたからゴリラパパが大慌て、それをみたマルミちゃんは泣き出すしで客にまで迷惑をかけてしまった。
「ちゃんと食べて」
「わかったよ、マルミちゃん」
マルミちゃんもまだお怒りのご様子。
「「ごちそうさま」」
「って、もう食えねえし、動けねぇ」
残すなって言うなら、朝からちゃんと食える量を用意してくれよ。
「今日は仕事休むんだろ?あの防具じゃ使い物にならんだろ?」
「あぁ、後で防具見に行ってくるよ」
再生で防具は直してみたがやはり弱くなっている、ちゃんと直すにはレベルが足りないようだ。防具も買い替えどきかもしれない。
部屋に戻ってスマホを弄る。
ガチャの話だが、ログインボーナスは三十日まで続いた。長く続いてくれてよかった。
あれから高級防具・武器のガチャも現れて、普通の武器・防具ガチャは無くなった。ガチャレベルは4まで上がっている。
ログインボーナスの券はあれから使ってない。使う機会がないというか、ハンター稼業をこなしていて忘れていた。
今のステータスは、
名前 シュウ
年齢 十七歳
Lv 27
HP 320/320
MP 320/320
力 300
速 270
知 420
器 400
魅 300
魔 310
スキル 無限カードホルダー
インベントリ
剣術Lv5
体術Lv6
調理Lv3
調合Lv4
解体
二段ジャンプ
火魔法Lv3
風魔法Lv4
水魔法Lv2
土魔法Lv2
聖魔法Lv3
身体強化Lv5
危機察知Lv6
気配遮断Lv5
再生Lv3
解析Lv3
マップLv3
スラッシュLv5
と、結構上がっている。
「そろそろガチャやっとくかな」
『ノーマルガチャ 一回百G 十一連千G』
『高級ノーマルガチャ 一回千G 十一連一万G』
『高級武器ガチャ 一回一万G 十一連十万G』
『高級防具ガチャ 一回一万G 十一連十万G』
『スキルガチャ 一回一万G 十一連十万G』
「何からやろうか?券でも使うか」
『高級ノーマルガチャ十一連券』をタップ。
『HN 高級ドロップス』
『HN 高級ドロップス』
『HN 魔動計算機』
『HN 魔動コンパス』
『HN 高級スーツ』
『R 魔動トイレ』
『R マジックバッグ(小)ポシェット型』
『R 魔動ビームライト』
『SR マジックボックス(大)』
『SR 超高級ドロップス』
『SSR 魔動ビッグスクーター』
ほぇー、久しぶりだからヤンキー神が奮発したのかな?ドロップスはマルミちゃん行きだな。超高級はやめておこう。
んじゃ次は『SR確定ガチャ券』を防具に使うか。
『SR 黒オーガ革の胸当て』
おお。当たりですな!続けて『SR確定ガチャ券』を武器に、
『SR ミスリル合金の剣』
やるねー、ヤンキー神。まだ『SRガチャ券』が十枚、『SSRガチャ券』が十三枚、『URガチャ券』が三枚、高級ガチャ十一連券』が二枚ある。
まぁまた今度にするか。
「んじゃ行ってきます」
「おう「「行ってらっしゃい」」
ゴラム食堂を出て、組合に行く。
「あ、シュウさん、どうぞこちらへ」
「リンさんおはようございます。受付こっちになったんですね」
いつもお世話になってる受付のお姉さんはハンターのカウンターから、サーチャーのカウンターに移動していた。
「今日からサーチャー、ダンジョンに入って行くと聞いていて移動願いを出したんですよ」
「え?何故に?」
「そりゃ、あんだけ稼ぐハンターのシュウさんが、サーチャーになるんですよ?また私もボーナス目当てで移動したんです。だから、頑張って下さいね」
「えぇー」
ちょっと恋が芽生えるのかと思ったのに、ちゃっかりしてますね。
「ダンジョンの冊子は読んでもらえましたか?」
「そりゃ読まないわけないですよ。新しいことは何事も知識があってこそ安全に進めるわけですし」
「それは良かった。で、今日は一階層のみでダンジョン 探索してきて下さい」
「そのつもりですよ」
冊子にも書いてあったが、ダンジョンは階層ごとにレベルが上がっていく。自分のレベルを把握してその階層に挑むのが一番早いダンジョン 攻略だ。
「それでは行ってらっしゃい」
「行ってきます」
オアミのダンジョンは二箇所、森の方と反対の岩山の方にあり、今日行くのは岩山のダンジョンだ。初級ダンジョンで、三十階までしかないダンジョン。物資の関係で壊さないようにダンジョンコアを壊すことは禁止されている。
「へぇ、岩山の隙間から入っていくのか」
ゲートと呼ばれる門には門番がいて、冒険者カードを見せてから入る。時間や名前の記載などはなく、機械にカードを通して返してもらう。
「ご武運を」
「ありがとう」
ゴツい門番に言われると背筋が伸びる思いだ。
ダンジョンの中は薄暗いので、火魔法のトーチで灯りを確保する。
「マップが役に立つな」
スキルのマップがある程度機能しているので全ての道ではないが、来た道を戻るとかには良さそうだ。
「ギギ、ギ」
この階層はゴブリンで、武器も持っていない。
「はっ!」
「ギ……」
あとはダンジョン特有の死体が残らない事。ダンジョンが死体を吸収して、また新たなモンスターを生産する。その時落とすのがドロップ品。ダンジョンでしか手に入らないようなものから、
「……ゴブリンの腰巻き」
と、要らないものまで多種多様なものをドロップする。ゴブリンは腰巻き、魔石、低級ポーションのどれかを落とすらしい。
「最初から腰巻きは運が悪いか?」
ドロップもそのままにしておけばダンジョンが吸収する。それは人も同じで、ダンジョンで死んだらダンジョンが吸収して糧にしてしまう。
「ゴブリンを刈りまくりますか」
マップをたよりにダンジョン一階層を探索する。サーチャー初体験だ。
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