41 5月30日(月) 1/3ルールを知ってる?

 職場の先輩がボクにこんなことを聞いてきたのだ。


 「1/3ルールを知ってる?」


 さんぶんのいちルール? ボクは聞いたことがなかった。


 「いえ、知りません」


 すると、その先輩が1/3ルールを教えてくれた。これが今日のよかったことだ。


 「1/3ルールというのはねえ。僕が経験的に見つけ出したものなんだよ。たとえば、僕が仕事でうまくいったことがあったとしよう。すると、僕の周りの人の反応はだいたい3つのグループに分かれるんだ。まず一つは『よくやった』って僕に肯定的な意見や態度を示してくれる人たちだ。そして、次のグループは僕に無関心な人たちだ。この人たちは何か僕について意見を求められたら、僕に好意的なことは言うが、それは本心じゃあなくて、お世辞で言ってるんだよ。本音は僕に無関心なんだ。最後の三つ目のグループは僕に否定的な人たちだ。『あんなやり方じゃあなくて、別のやり方をしたら、もっと成果が上がってたのに』といった批判的な意見や態度を示す人たちがこのグループだ。何をやっても周囲の人たちの反応というのはね、面白いことにこの3つのグループに均等に分かれるんだよ。均等に分かれると、各グループがそれぞれ1/3になるだろ。だから、僕は自分が発見したこの法則を『1/3ルール』と呼んでいるんだ」


 ボクはナルホドと思った。


 実は以前から似たようなことを感じていたのだ。


 たとえば、ボクが誰かに10の何かをしてあげたとしよう。その人には見返りを期待しているわけではないけれど、やっぱり僕としたら、10やってくれたって思ってもらえるとうれしいわけだ。人間だからね。ところが、ボクが誰かに10をしてあげた場合、10やってくれたと思ってくれる人は、大体全体の3割ぐらいなのだ。あとの7割の人は、ボクが10をしてあげても、5とか6とかしかやってもらってないと感じている。ひどい人になると、2とか3ぐらいしか感じていないのだ。


 ボクは野球を思い浮かべた。野球では3割打ったら一流の打者って言われる。この3割っていうのが、先ほどのボクの『10やってくれたと思ってくれるのはだいたい3割ぐらい』という経験と感覚的によく合うのだ。だから、以前からボクは世の中の3割というところに何か境界があるように感じていた。


 そこへ、先輩から『1/3ルール』を教えてもらったのだ。それで、ボクはナルホドと強く納得したわけだ。


 この『1/3ルール』に従うとすると、たとえば、このカクヨムに作品をアップした場合なんかはこんなことになる。


 あなたが自分ではとっても面白いと思う話をアップしたしよう。でも、それが面白いって思ってくれるのは読者の1/3に過ぎない。残りの1/3はあなたの作品を可もなく不可もないと感じ、さらに残った1/3の読者はこんなの面白くないとあなたに否定的な判断をするわけだ。


 悪意があってみんなそういう評価を下すわけではなくて、作品の好みが各人で違うから、評価がどうしてもそういう分布になるんじゃないかな。そう言えば、ハートマークを押してくださる人の数は、大体PVの1/3という気がするなあ。


 皆さんは、この『1/3ルール』をどう思う?


 ボクは世の中の反応によく合ってると思うけどなあ・・・


 もちろん、カクヨムにもだよ・・・


 




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