第7話 春の駅のホーム

 春。


 十六時の駅のホーム。

 

 寂れた南海高野線。


 そこは冷たい風が吹き抜け、夏のような陽射しが照りつける。


 ホームには高校生が群れをなして溢れていた。


 そして何人かはその群れからハブれていた。


 そのハブれた人たちはだいたい音楽を聴いていた。


 ハブれた人たちの心理としては、本当はみんなと仲良く会話がしたいが、それができなくて、その事実がなんだか恥ずかしくて、仕方無しに音楽を聴いているという感じかもしれない。


 ちなみに僕はハブれた側の立場だった。

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