姉さんとボクは過去に戻ってやり直す
姉さんはボクの道標だった。なんでも出来る姉さんは憧れで、ボクはいつも後ろを追いかけていた。姉さんもボクのことを大切にしてくれて、鈍臭いボクを助けてくれた。ボクは姉さんが大好きだった。だからこそ高校入学と同時に嫌われるように仕向けた。
狙い通り姉さんに嫌われたボクは高校3年間ひとりぼっちで過ごした。そして、卒業式の日。姉さんを庇って車に轢かれた。
あの時ボクは確かに命を引き取ったはずた。それなのに目を覚ますと高校の入学式の朝まで時間が巻き戻っていて、更に姉さんも一緒に過去に戻ってきたようで。
「もう嫌って離れてなんかしてあげないから。あなたの高校生活は今度こそ楽しかったって笑えるものにしてみせる」
姉さんに引っ張られて真っ白だったボクの高校生活が彩られていく。何も無かったボクの3年間が色々な思い出で埋められていく。そんなボク小泉 祐奈と、姉さんである小泉 陽葵のやり直しのお話。
※セルフレイティングは保険です。
※この小説はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。