第9話:虐待が生む負の産物 ⑦
特に今はネット環境の発達によりSNSなどで調べることも可能であり、近況が分からない同級生の近況を知る事も出来る。
ただ、このような事が出来る家庭ならいいが、中には「○○君・○○さんと同じ学校に進学しなさい」や「○○君・○○さんよりも良い学校に進学しなさい」など特定の相手に対して対抗心を持っている親やその人より上を目指させようとする親など教育に関する部分や派閥間の学歴闘争のような部分において自分のイメージを相手に受け付けようとする行為などを子供に対して強要することも少なくない。
子供を育てるということは“親が自分の理想を求める”のではなく、“親が子供たちの興味・関心を引き出し、子供たちがやりたいこと、出来る事を選択できる”事が大事なのだが、この部分における虐待が増加する背景には社会におけるパワーバランスや社会におけるブランドイメージのひとり歩きなど“個人評価における人的価値”に対する強いこだわりや社会における価値観の多様化が進んでいることを示している。
そのため、“隠れ虐待”や“隠れ暴力”などが頻発していて、そこから可視化出来ている部分が“虐待”として認知されている可能性が否定出来ない。
子供を痛ましい記憶から守るために必要な事が何なのかを本人たちだけでなく,社会においてもきちんと見守ることが大事だと思っている。
生まれてくる・今大人の階段を上っている子供たちが安心して成長していくことが出来る社会を作ること。
それは私たち大人が子供たちに対して出来る最大の支援だろう。
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