76.ノイジーマイノリティ

「ぷろぱがんだってなにー?」


 小学3年生になる息子が訊いてきた。

 どこでそんな言葉を、と俺は思いながら、小学生向けに説明する。


「例えば、教室のエアコンをなかなかつけてくれない厳しい先生がいたとする。で、クラスメートの一人が、下敷きでパタパタ煽ぎ始めた。すると、だんだん皆もそれにならって、下敷きを使い始める。その行動を先生が無視できなくなって、『暑い』というみんなの気持ちが一つになると、先生もさすがにエアコンをつけようと思うわけだ。それがプロパガンダだ」

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